傍に居る。 【sxpx】【紫】

君の肌 ページ18

ななもり視点

俺が帰ってきてから6ヵ月、半年が経った。みんなに打ち明けるまで、あと2ヵ月。そして、アルバムの発売もあと2ヵ月に決まり、リスナーさんにお知らせもした。……しかし、


な「だめだ………」


人に触れられないのだ。これでは怪しまれても仕方ない。
今日はみんなで遊ぼうと言ってジェルくんの家(俺が住んでる家)に集まる。



ガチャ


全-なジ「お邪魔しまーすっ！！」


さ「早速ゲームしようぜ〜！」


な「はぁ………」


そう、これ。さわれないのでゲームは大分怪しまれる。ハイタッチとかできないし、どうしよ。


ジ「どした？はい、プ○コン。」






ガタッ


な「あ…………」


ジェルくんが俺の手にプ○コンを置いてくれた。はずだったが、ジェルくんの手が俺の手を透けて、落ちてしまう。


こ「なーくんどした？」

る「ゲームしないんですか……？」


そう言ってるぅちゃんが俺の肩に手を伸ばした。



スッ


るぅちゃんの手が、俺の体を透けたところで止まってしまう。


る「え……」

りいぬくんも続いてこちらに来る。


スッ


りいぬくんの細い手が、俺の肩をスッと通り抜けた。


り「なー、くん？」


な「はぁ…。覚えてるよね、みんな。あと2ヵ月。あと2ヵ月待ってて。」


みんな悲しそうな目をする。


な「俺は見とくから、ほら、ゲームしなよっ！！」

みんなは、少し寂しそうな目をしてゆっくりと座り、ゲームを始めた。


な「(帰るのが近付くにつれて、存在が薄くなってるんだ……！)」


気付いた。あの時のあの女神の『気に入った』というのは、本当に俺は気に入られてしまった。そしてこれは、早く天界に帰りたくよう仕向けてる…。


な「(あと半年。絶対一緒に居るから。)」

君の声→←あれ？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す