傍に居る。 【sxpx】【紫】

空かない……？ ページ16

りいぬ視点

なーくんが帰って来てから約２ヶ月が過ぎた。最近は、ニューアルバムの会議も徐々に入るようになってきている。ただ……


な「そんじゃここは……」

司会してるなーくんが細すぎてさ。人の事いえないけどさ。俺より大分細いであれは。


り「ねー、ジェル」ﾋｿﾋｿ

ジ「ん？」ﾋｿﾋｿ


俺が小声で話しかけたので、合わせてくれる。

り「なーくん食べてる？」ﾋｿﾋｿ

ジ「食べてるとこ見らんわ。」ﾋｿﾋｿ


な「じゃーこれで終わりねっ！」


さ「おつかれ。」

こ「お疲れ様〜」


ジェルとヒソヒソ話していると、会議が終わった。そして俺は、聞くことにした。


り「ねー、なーくん。」

な「ん？」


り「最近食べてる？なんか、細くなってない？」


俺がそう聞くと、黙ってしまう。


な「それがさ、空かなくなったんだよね。お腹。」

り「え？」

笑ってそう答えたなーくんに少しドキッとしてしまう。


る「お腹が空かないって、一体…？」

な「ゆ、幽霊にはそういう時期があるんだよ……！」

そう言ったなーくんの顔は、何かを隠しているようにしか見えなかった。


こ「そーなの？」

な「うんっ、だから大丈夫っ」ﾆｺ

嘘っぱちだ。


さ「なーくん。」

り「何か、隠してるでしょ。」


そう言うと、なーくんはハッとする。


な「あと半年。」


ジ「え……？」


な「あと半年経ったら、教えてあげる。だからそれまで、この話はなし。いい？」


真剣な表情でこちらをみるなーくん。俺らはその雰囲気に圧倒され、なーくんの提案を承諾した。


な「よしっ、じゃあゲームしよっ」



あと半年。今は4月。10月に一体、何を知ることになるのだろうか。

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