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早くおいでと私を急かすお母さんは
カタカタと震える手の私を車に押し込んで
病院までの道のりを飛ばす
私の隣に座ったお姉ちゃんは息が整ったとか
ポツポツと話し始めた
姉「学校で1時間くらい勉強して、帰ろうと思って校舎から出たら先生たちがすごい慌てて走ってて
何かなって思って校門出たら人だかりがいて…」
車内にはお姉ちゃんの声だけが響く
姉「トラックが学校の目の前の交差点の電柱にぶつかってて、その隣に男の子が倒れててっ…」
まさかそれが…?
姉「すぐ救急車とパトカーが来て、運ばれていく人の顔見たら、北人が…血だらけでっ…」
グッと心臓を掴まれたような感覚
ドクドクと頭に響く自分の心音
声帯を潰されたんじゃないかと錯覚するくらいに声が出ない
母「落ち着きなさい。北ちゃんは大丈夫だから」
根拠なんてないけど、お母さんが大丈夫と言ったら大丈夫な気がして
病院に着くまでの道のりはただ、北ちゃんの無事を祈るだけだった
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病院に着くと、久々に見た北ちゃんのパパとママ
北ちゃんのママは目が真っ赤で
北ちゃんのパパに肩を抱かれていた
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ぬう(プロフ) - はなぶーさん» そう言ってもらえて嬉しいです…!大好きな北ちゃんを心を鬼にして星にした想いが報われます…!! (2020年1月29日 15時) (レス) id: 2f09ca37fa (このIDを非表示/違反報告)
はなぶー(プロフ) - 最後らへん涙で文字がにじんで読めなかった………とっても感動するお話をありがとう! (2020年1月27日 17時) (レス) id: 5a79669a19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年6月12日 1時