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15. ページ15

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家の扉を静かに開けると
自転車にまたがった北ちゃんがヨッと手をあげる

『おいで?』

自転車の後ろを指差す北ちゃん
久しぶりの2人乗り

『ちゃんとギュって握って』

北ちゃんの腰に回した私の手を
上から北ちゃんの手が押さえた

夜中に2人乗りで家を出るのは
なんだか悪いことをしている気分で
少しの罪悪感とワクワクが入り乱れた

「どこまでいくの?」

『んー?内緒ー』

そう言った北ちゃんはグングンと自転車のスピードを上げた

こんな田舎じゃ夜中に人なんていなくて
私と北ちゃん2人だけの世界みたいだった


『ついたよ、降りて』

自転車が止まったのは河川敷
街灯がひとつもなくて真っ暗だった

『こっち』

北ちゃんに手を握られて
言われるがままについて行った

『ここ!座って〜』

先に地面に座った北ちゃんは
ポンポンっと横を叩く

北ちゃんの隣に座ると

『みて、俺ここからの星空が1番好き』

街灯がないから周りに無駄な光がなくて
見上げた先には夜空に敷き詰められた星…

「すごい…綺麗…」

吐き出すように呟くと

『ね?すごいっしょ?』

月明かりに照らされた北ちゃんが微笑んだ

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設定タグ:LDH , THERAMPAGE , 吉野北人   
作品ジャンル:恋愛
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ぬう(プロフ) - はなぶーさん» そう言ってもらえて嬉しいです…!大好きな北ちゃんを心を鬼にして星にした想いが報われます…!! (2020年1月29日 15時) (レス) id: 2f09ca37fa (このIDを非表示/違反報告)
はなぶー(プロフ) - 最後らへん涙で文字がにじんで読めなかった………とっても感動するお話をありがとう! (2020年1月27日 17時) (レス) id: 5a79669a19 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぬう | 作成日時:2019年6月12日 1時

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