change 〜Another story 8〜

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誰が誰の専属だとか、誰のメイクを誰がとかそんなの関係ないくらいバタバタだった

ベテランの岡村さんはEXILEさんや三代目さんの直しも難なく入っていくけど、私は覇気というか、圧というか…彼らの放つそれらが怖くて流石に無理だった


『あっちぃ…』

「樹、ちょっと屈んで！」

『あい』


ランペの直しをメインに、ファンタやバリも担当した

慧「Aさんだ〜」

「慧人くん、早く座って！」

慧「は〜い」

ファンタ最年少の慧人くんも颯太くんもニコニコしながら楽しそうに舞台袖に戻ってくる

スタッフはバッタバタで、ステージなんて見る暇はほぼほぼ無かったけど
直しに舞台袖に戻ってくる皆の笑顔はキラキラしてて
相当盛り上がってるんだろうなって簡単に想像できた

年が明ける数分前、GENEさんもいるカウントダウンTVとの中継が繋がる

その間に今度はこの後Abemaで配信される打ち上げの準備に備えるために
さっきまで散らかしてたメイク道具一式を片付ける

もちろん、散らばってる衣装も。

その間に横目で見たステージにはニコニコ楽しそうに笑うランペと、この瞬間のために何ヶ月も前から準備してきた応援してくれるファンの姿が見える

この仕事について改めて思う

ステージって神聖な場所なんだろう

限られた人しか立つことは出来ないそこに立てる彼らはすごい

山川「陣くんの袴どこか知らない！？」

けど、そんなことに浸ってる暇もそうない

「大樹さんの袴と隣り合わせで無かったですか！？」

山川「無くなってたのよ！どこに移動したかなぁ全く…」


「「明けましておめでとうございまぁす！！！」」

陣さんの袴を捜索している間に明けてしまった年。


山川「あけおめ、袴急いで探そ」

「はい、今年もよろしくお願いします」


いつもの如く舞台裏は戦場でした。


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