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気付いた時には樹にキスして
口が勝手に喋ってた
"もう仕事は終わり。樹は私の。"
山川さんでも憑依したんじゃないかと思うくらい
涼しい顔で、余裕の笑みを見せた自信がある
去っていく金髪女性を見送りながら
私女優にでもなろうかな、なんて馬鹿な考えも頭によぎった
陸「かっけ〜」
呟いた陸さんに、その場の空気が緩むのを感じた
皆がカッコいいと私をもてはやし、壱馬さんはよくやったと頭を撫でてくれた
『A…』
私の横に立ち、声を出した樹
さっき皆の前で私からキスしたとはいえちょっと照れくさい
「樹のバーカ。今から説教だから」
『ごめん。説教きくからさ、おいで?』
両手を広げた樹は、いつもの柔らかな笑みを浮かべる
その腕の中に飛び込めば、ギュッと抱きしめて頭を撫でてくれた
いつも通りイチャつくなよと茶化すメンバー
キャッキャと騒ぐ皆の声が聞こえる
『…傷つけてごめんね。俺やっぱAしか好きじゃないみたい』
耳元で囁く樹
「そうじゃなきゃ困る」
樹の胸元から顔を上げて微笑めば、チュッと額に落ちてきた軽めのキス
翔平「うぉおい!そろそろいい加減にしてくれ!!」
北「まぁまぁ」
こうして1つ2つ事件の怒ったMV撮影の3日間は賑やかなメンバーに囲まれて幕を閉じた。
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「編集されるとやっぱ違うね〜カッコいい!」
『んー…うん』
冒頭でも話した、樹のテンションが低い"ワケ"
『この女のせいでA傷つけたからあんま見たくないこれ…』
韓国での嫌な思い出が蘇るらしい。
「怒ってないのに。それにね?遊園地にも行けたしいつもとはちょっと違うランペ見れて楽しかったよ」
それとこの前壱馬さんに聞いた話
壱「バルコニーに俺がいくようにしたのも、俺と慎の部屋からAちゃんを部屋に運んだのも樹だよ?
2日目の夜はね、あの外人さんに話をつけるために出て行ったんだよ。樹ずっと悪い事したってテンション低かったんだからね?」
樹は何も言わないけれど、そんな優しさに触れたら許すどころか好きになるばかりだよ
「樹」
『ん?』
「好きだよ」
ふふっと笑った樹は、ありがとうと微笑む
『…俺は愛してるけどね』
くつろぐソファの上から降ってくる甘い甘いキスの雨は、私のなかを満たしていくようだった
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ぬう(プロフ) - 彩華さん» いつのまにか長編になってしまってるから読むの大変でしたよね!?最初から読んで頂けたなんて嬉しすぎます!!!頑張って樹君とイチャつきまくるので懲りずにお付き合いください(^^) (2019年7月30日 23時) (レス) id: 1bdd3ad000 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 最初から一気に読んでしまいました!!もう発狂発狂発狂です(笑)いっちゃんかっこよすぎます〜!!!これからも更新楽しみに待ってます! (2019年7月29日 16時) (レス) id: 303c26c9ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年7月17日 14時