49.Itsuki side ページ49
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かっこ悪いなと思う
こんなにAの胸で泣いて。
彼女の細い腕の中で涙を流す俺は、言いようのない安心感に包まれた
心を読んだかのように俺を慰め励ました言葉たちは優しくバスルームに消えていった
Aがいたら、俺はどこまででもやれる気がする
『A』
「ん?なにー?」
ふわっと咲いた笑顔は儚くて美しい
『ありがと…』
ニコッと更に口角を上げるA
「私、樹が見せてくれる広い景色が大好きだよ」
『景色だけ?』
ふわっと赤く染めた頬に手を寄せた
「…樹も」
『俺も大好きだよ?A』
「そうじゃなきゃ困る…」
見つめ合ってどちらからともなく唇を重ねる
優しくて柔らかなAの唇
その隙間から漏れる声にならない吐息
熱いライブ後の冷めやらぬ体にまた熱を注ぐ
ゆったりと俺の首に腕を回したAは、自ら俺の口内に舌を入れ掻き乱す
いつもより少し積極的な彼女に押されながら応えたキスも悪くない
狭くも、広くもないバスルーム
パシャパシャと跳ねる水しぶき
俺の上に乗って艶っぽく動くAに溺れた
「樹…」
『ん?」
「私樹がいてくれたら何もいらないよ…」
そんな殺し文句を放たれながら。
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ぬう(プロフ) - 彩華さん» いつのまにか長編になってしまってるから読むの大変でしたよね!?最初から読んで頂けたなんて嬉しすぎます!!!頑張って樹君とイチャつきまくるので懲りずにお付き合いください(^^) (2019年7月30日 23時) (レス) id: 1bdd3ad000 (このIDを非表示/違反報告)
彩華(プロフ) - 最初から一気に読んでしまいました!!もう発狂発狂発狂です(笑)いっちゃんかっこよすぎます〜!!!これからも更新楽しみに待ってます! (2019年7月29日 16時) (レス) id: 303c26c9ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年7月17日 14時