change 〜Another story 3〜

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〜カラン♪

『うぉ！？誰かと思った…』

夕方、病院から出た足で向かったのは
3年半勤めた美容室

幸いにもお客さんは少ない

私の頭を見てびっくりした顔のスタッフ達

『まっちゃんどうしたのこれ…』

心配した店長の顔がこわばる
照明機材が倒れて頭を怪我したことと
切られた髪の毛を整えてほしいと伝える

『いいけど…ずっと長かったのにね』

店長は私の頭をポンっと撫でる

「髪はまた伸びるからいいんです。
…それより、この髪を見て悲しそうな顔をする樹を見るのがしんどくて」

『いっちゃんの為に早く綺麗にしとこうってね？』

ニコッと笑った店長に頷く

サクサクと髪の毛を整えた店長に
顎ラインのボブにしてもらって
表面はレイヤーを入れてもらった

カットだけするつもりだったけど
退院祝いだと言ってカラーまでしてくれた

柔らかなボブのラインに映えるグレージュ

鏡に映る私の額にはまだ生々しく残る傷

「…店長」

『んー？』

「前髪も切って下さい。眉毛くらいに」

『…うん、最高に可愛くしてやる』

前髪もずっと伸ばしてたの知ってるから
一瞬ためらった店長

優しく私のおでこを撫でると

『まっちゃんは、いっちゃんが大好きだね』

そう言って笑う

『傷見たらいっちゃんが気にするからでしょ？』

3年半一緒に働いたこの人は
言わなくてもわかってくれる

RAMPAGEとこの店は私にとってもう一つの家族

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