change ～Another story 2～ (ページ35)

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「それは全部…っ」

壱馬さんと慎君が私が傷つかないように
守ってくれてたんだよ？

言いかけて飲み込んだ

『言いたいことあんなら言えよ』

そう言った樹の目は
自分だけが被害者だと言っているような目に見えてしまって…

「もういい…樹に今何言っても無駄そう」

口から飛び出した言葉は
樹を傷つけてしまっただろうか？

それでも、壱馬さんと慎君が悪く言われるのは違うと思った

樹の彼女である前に、RAMPAGE は私にとって大切な人たちだから。

家に着くまで流れた沈黙
鍵を開けて中に入る

先に中に入った樹はボソリと呟いた

『Aが専属になるの反対しとけばよかったかな…』

それが私の耳に入った瞬間に
私の中の何かがプツリと音を立てた

「なに…それっ…」

『いや、なんなかったら嫉妬しなかったかなって…』

「私がどんなに悩んでたか見てきたくせに…
そんなこと言うんだ…」

溢れ出すのは涙と、樹に対する怒り

「樹の…たかが嫉妬と、私の、人生の選択を
そんな風に天秤にかけるなんて思わなかったよ」

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