だから好きだっつってんじゃん from Anthem

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玲於くんの腕の中は温かい

初めて会った時は、こんな冷めた人間見たことないと思った

でも知れば知るほどに彼が冷めてるわけじゃないとわかった

奥深く、ずーっと深く入っていったところに
誰にも負けないくらいのあたたかさと優しさを持っていた

いつのまにかその優しさに魅了されて
プロ意識に尊敬して、負けたくなくて

そうやって追いかけていったら、かけがえのない大切な人になった


「そろそろジェネ高いく…？」

玲「もーちょい…」

たまに甘えんぼで


「時間やばくない？」

玲「うるさいなあ…いいんだって、たまにはアイツら待たせても…」

自己中なところもちょいちょいあって


「いや、生放送だから！」

玲「わかってるよ…」

でも仕事はきっちりこなす


玲「行くか」

ふわっと離れた腕
私のニットワンピにほんの少し移った玲於くんの香水の匂い

「ちゅーして。1回だけっ」

玲「時間やばいんじゃなかった？」

クスクス笑う笑顔は悪戯で


「んっ…そんな濃いヤツ頼んでないんだけど！」

玲「軽いヤツってオーダーが無かったものですから」

少しばかり？変態なところもあるけど


「玲於くんっ！」

玲「んー？」



「好きだよ、ずっと」


玲「ははっ、俺だって負けてないと思うよ？」


「好き？」


玲「だからさぁ、好きだっつってんじゃん。いつも」


初めて見たときに惹かれた笑顔は、今も相変わらず。


10年後も、20年後も、
こうやって笑顔で歩いていけますように


優しく絡まった指先
お揃いのリングは、夕日に照らされて淡く輝いた


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End

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