だから好きだっつってんじゃん from Anthem

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事前に募ったリクエスト楽曲

懐かしい楽曲もいっぱいリクエストされていて
こんな風に誰かが大切に思ってくれている曲を、表現する側の立場としてもっと大事にしていこうと気持ちを改める


福岡で選ばれたのは

涙 だった。


私と玲於くんを結んでくれた
私にとってかけがえのない1曲

裕「なんやこれ玲於とAのためのステージちゃうか？」

そう言って先生に茶化されて、メンバーはニヤニヤしながら私達をながめる

彼らの決めた立ち位置

玲「話題作る気満々じゃん」

「これみよがし過ぎるでしょ」

なんの嫌がらせなのか玲於くんと私のダブルセンター
こんなん、踊り辛いったらない…

でも時が来れば踊らなければならないわけで。

私達が並んで立ってるもんだから
バラードなのに歓声というのか悲鳴というのか…

会場を反響する声が、頭かち割れるんじゃないかというくらいに響いた


『1番最初の君の涙は僕が君に好きだと告げた日』


あの日のことを思い出すと泣いてしまいそうで
もう3年半も前のことなのに、未だ鮮明に覚えている記憶

涙のMV撮影後に、抱きしめられた優しい玲於くんの温もり

隣を見れば、その彼が切なそうな表情で踊る


あ…ダメだ…


我慢していたのに、あの日の記憶も
今日で終わりというドームツアーの日々も
一気に頭を駆け巡って

気付いたら踊りながら涙が流れていた

カメラに抜かれたら、バレてしまう
福岡3日目のA泣いてた〜ってSNSに書かれてしまうかな

でもそんなこと気にしてられないくらいに溢れて止まらなくて

踊る視界の向こうに映るのは
涙でボヤけたライトだけだった


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