だから好きだっつってんじゃん from Anthem

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「ねー今日お風呂入って玲於くんちいってい？」

寒空の下、彼の手から温もりをもらいながら
いつものように聞いてみる

玲「だめ」

「えぇ…」

玲「…帰んな。」

「え？」

玲「…このまま俺んち」

聞き取れるか微妙なくらいボソッと、でも確かにそう呟いた玲於くんは
私と一切目を合わせない

照れてんだ…耳が赤い…


「…でも濡れたしお風呂入んなきゃ」

玲「俺んちでも入れんじゃん」

有無を合わさない玲於くんの目

玲「…この前置いてった部屋着洗濯してあるから…」

「あ、うん…」

玲「…きて？」

優しくそう言われて負けてしまった
黙ったまま頷く事しかできなくて
気付けばもうマンションの前で

エレベーターに乗り込んで、私の部屋よりワンフロア上の階のボタンを押す

玲於くんの香水の匂いがする部屋の中
どかっとソファに座った玲於くんは、パッと両手を広げる

吸い込まれるようにその腕の中に入った私の頭を撫でながら

玲「ギシギシする」

そう呟いた

「当たり前じゃん…濡れて乾かされてそのまんまだもん」

玲「風呂入ってきていいよ」

「いやいいよ玲於くん先に行きなよ？」

玲「俺は後でいーよ」

「なんで？玲於くんのほうが濡れてなかった？」

玲「じゃあ一緒に入る？」

「やだ」

ペシっと額を弾かれた
ほら早く入ってこい、って笑う玲於くん

先にいけって何回も言うもんだから、
私は玲於くんちのバスタオルを掴んで

「覗いたら殴るからね」

玲「覗かねえわ」

1人バスルームに向かった


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