だから好きだっつってんじゃん from Anthem

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『それさぁ』

「これですか？」

さっき手渡された温かいペットボトルの飲み物を指差すスタッフさん

『さっき玲於ちゃんが裏のコンビニで買ってきたの。A寒いの苦手だからそろそろだろうって』


…こういうとこだよ。ほんとに。

喧嘩したのに出来ちゃうんだから
私、どこまで玲於くんにハマればいいんだろ

顔を上げた先にいる彼は、メンバーと楽しそうに笑ってて
さっきまでの不機嫌さはあまり感じられない

この後ハグシーンあるのすら忘れてるんじゃないかな


『愛されてるね』

「だといいな…」

またまたぁ、わかってるくせに！と笑うスタッフさん

無条件に人に愛してもらえるほどの可愛さも健気さも持ち合わせていないけど

…それでも構わないんだ

たった1人、彼の目に私がいるのならそれだけで十分だと思える


「玲於くーん！！！」

遠くの彼の名前を呼ぶ

「これありがとー！！！」

ボトルを掲げて笑顔を向けた

玲「うるせぇ！あったまったならさっさと戻って来い！」

照れた玲於くんがキツい口調でそう言った

パタパタと走ってセットに戻る

玲「…さっさと終わらせてさっさと帰るぞ」

「了解〜」



『喧嘩するほど仲が良いって、2人のためにあるような言葉だよねぇ』

龍「ほんとっすよねぇ」

『あれ、いつからいたの』

龍「ほんの1、2分前から」


微笑む龍友の目には、朝の言い合いは何だったんだ？と言えるほどに笑顔のAと玲於の姿があった

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