だから好きだっつってんじゃん from Anthem

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玲「で、何が欲しいの？姫様は」

「いや…全然こんな…もっとリーズナブルなもので…」

玲於くんに連れてこられた表参道
ハイブランドがズラっと並んだそこは場違いな気がしてならない

玲「遠慮してんの？」

「いやするでしょ」

玲「そう？じゃあ俺のから先に見ていい？」

「いいよ…」

スタスタと店の中に入っていく彼
いや…まぁ私も憧れとかあるし、わかるんだけどさ…

玲「俺あれがいい」

「馬鹿なの？」

玲於くんが指さしたのは某高級ブランドのコート
値段見えないけどあんなに高々と掲げられて…いくらすんねん…

玲「試着したい」

「どうぞ…」

店員さんと会話した後に、コートをサッと羽織った玲於くん
うん、すごい似合うよ。カッコいい。

玲「めちゃくちゃいいこれ」

本人も気に入ったらしく上機嫌に鏡の前をウロウロしている

玲「A、俺のプレゼントこれ買って」

「いや、馬鹿なの？」

小声で繰り広げられる私達のバトル
どう見ても20歳ソコソコの私達が手出していいやつじゃないでしょ…

玲「一目惚れ」

そう言った玲於くんの目はものすごくキラキラしていて…

「…カードで」

その圧に負けてしまった私


「ホストに貢がされてる気分なんだけど」

玲「おー貢げ貢げ」

「うるさ…」

ははっと笑った玲於くんは、店の外に出るとまた私の手を握る

玲「俺の終わり。Aの番だよ」

「私もバカ高いの買ってもらおうかな」

玲「おー、かかってこい」

とは言ったものの…
来慣れないブランドショップは背筋が伸びっぱなしで疲れるな…

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