8. ページ8
.
帰宅後、見事に高熱を叩き出した私は
ただひたすらに寝続けるという荒療治を取った
朝目が覚めると、昨日よりはすっきりした体
それでも若干のだるさと頭痛が残る
流石に何か食べないとと思い外に出ると
玄関に下がっているビニール袋
袋を覗くと、ゼリーや缶詰フルーツ、ポカリ、冷却シートに体温計と風邪薬まで入っていた
杏奈ちゃんかののちゃんかな?
袋を持って家の中に入り、2人にそれぞれLINEを飛ばす
数分後返ってきたののちゃんからの返事は
"私じゃない!A風邪?大丈夫?"
ののちゃんじゃないのか…
"大丈夫!ありがと〜(^^)"
そう返して、ビニール袋から取り出したポカリのキャップを開ける
熱で乾いた体に染み渡る水分が気持ちいい
ふぅっと一息つくと、光るスマホの画面には杏奈ちゃんの文字
"佐野さんから預かったやつ!"
玲於くん…?
"私が仕事から帰ってきた時に寮の前にいたの"
"俺中に入れないからAに渡してって。"
確かに女子寮に玲於くんは入ることは出来ない
誰かがくるまでずっといたの?
立て続けに送られてくるLINE
"ピンポンしてもA出てこなかったから、玄関にかけちゃった。熱あるの?大丈夫?"
朝から心臓がうるさい
少し下がった熱は、また私の体に宿る
私を送り届けた後に、わざわざ買いに行ってくれたのだろうか?
あぁ、ダメだ。
考えれば考えるほどに頭の中は玲於くんでいっぱいになってしまう
「乙女心はわからへんくせに…」
そんなことするなんて
ずるいよ…
.
523人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - 移行おめでとです気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月23日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぬう | 作成日時:2019年8月12日 1時