Anthem 4 (ページ7)

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寮までの帰り道、春の気温は思った以上に高い…

というか、私の体温が高い…？

最近は暇な時間が嫌で、1人でひたすら踊り続けたりジムに通い続けたりしたから
疲れが溜まったのかもしれない

とにかく早く帰ってさっさと寝なきゃ。

「うわっ！？」

足早に歩く私の手を、後ろから誰かが握った
振り向くとそこにいたのは、

玲「歩くの早くね…？」

ふうっと短く息を吐く玲於くん

玲「寮帰るんでしょ？一緒に帰る」

「焼肉は？」

玲「Aもちゃんといる日にって。」

そう言って微笑む玲於くんに、ふにゃんと笑いかける

玲「ちょ、おい…」

「んー？」

玲「家に体温計ある？」

「ない」

玲「熱すぎない…？」

私と繋がったままの右手を指差す玲於くん

「うわっ！？え！？ごめん！！」

ナチュラルに繋ぎっぱなしだったことに、今気付く私は結構熱に浮かされてるな…

そう思いながらサッと手を離すと

玲「は？なんで？」

そう言った玲於くんは再び私の手を握る

いやいやいや、こっちがなんでだよ…
余計熱上がるって…

玲「も、もし倒れた、ら、ほら、危ねえじゃん！？！」

…なーんだ、期待させないで～。

そんなことあるわけないってわかってるけど
ぼーっとする頭は淡い期待を抱いてしまうから。

玲「A、さ…最近翔吾と仲良い…よね」

「翔吾？ん、翔吾最近よく来るから～」

玲「ん…そう…」

急に出てきた翔吾の名前を不思議に思ったけど
今は何より早く横になりたい気持ちが強い

やっと辿り着いた寮、

玲「お大事に…ゆっくり寝ろよ？？」

眉をハの字にしてそう言った玲於くんにお礼を告げて、私は部屋へと戻った

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