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プシュッ!!
いい音を立てて開いた缶ジュース
「玲於くん嫌いやわ〜」
冷たいそれは、喉を通って体に入る
「全然乙女心わかってへんと思うわ」
一言愚痴をこぼしては、ゴクリと飲み込む
「踊ってる時は楽しそうなくせに!」
一気に流し込んだら、小さな缶はすぐ空っぽになる
「…何で好きになったんやろ」
考えたところでわかるわけもないけど
自販機前のベンチで独り言を呟く私は、痛い女だろうか
もしはぁ君の事を好きになっていたら
可愛い可愛いと褒めてもらえて幸せだった?
涼太くんを好きになっていたら
お姫様みたいに接してくれたかな?
考えたところで、私の心が音を立てるのは 玲於くん であって
はぁ君でも涼太くんでもない
…翔吾と付き合ったら、ニコニコ笑う彼がいつでもすぐに駆けつけてくれるのだろうか?
寂しい脳内はそんなことまで考え始める
優しい翔吾なら、きっといつでもどこでも来てくれそう…
でもこれは、恋じゃなくて利用に近いんじゃ…
「それはあかんよ。翔吾に失礼…」
翔吾「俺がなに〜?」
「え!?翔吾!?」
突然の声に顔を上げると、目の前に翔吾
どこから聞かれていたんだろう…
「いつからおった!?」
翔吾「今来たよ?」
ニコッと笑う彼は自販機に小銭を投入している
「今日は何?」
翔吾「今日はジム〜」
ミネラルウォーターを買った翔吾は、私の隣に座った
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美紀 - 移行おめでとです気温の変化が激しいので気を付けて更新大変だと思いますが頑張ってくださいね応援してます (2019年12月23日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬう | 作成日時:2019年8月12日 1時