change 〜Another story 10〜

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山川「いっちゃんとの夜を邪魔しちゃ悪いと思ってこんな朝っぱらにかけたのに…」


それから山川さんに聞いた話だと、
樹は山川さんにプレゼントを私の元へ届けるようお願いしに来たらしい

それでも、誕生日くらいは…と思った山川さんはそのお願いを断って
メモ帳に書いた私の住所を樹に渡した、と。


山川「住所ごと翔平くんに渡したな…」

「いいんです…パシリみたいに扱っちゃって翔平くんには申し訳ないけど…でも、幸せです」

山川「そんな…」

「気にしないで下さい。本当に私大丈夫ですよ？」


そっか…と呟いた山川さんは、プレゼント何がいいかわかんないから私からはご飯奢るねって笑う

朝からごめんね、と謝る山川さんとの電話が切れたあと
部屋のカーテンを開けて日差しを浴びた


そのままいつもみたいに準備して、最近買ったばかりのワイヤレスイヤホンを耳に押し込む

薬指につけた樹からの指輪はずっと付けていたいけど
汚れると嫌だから仕事中は外そうと思い、ケースもバックに入れた


「よし…いってきます」


誰もいない部屋に向かって呟いて、玄関を開けたら
また私の1日が始まる。


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