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『俺、Aとメンバー会わせたくない…』

聞こえるか聞こえないか
本当に小さな声で呟いた樹。

「なんで？」

『Aが俺以外に傾いたらヤダ…』


俯き加減で呟く樹に
きゅんと音を立てる心臓


「私、男として好きなのは樹だけだよ？
後の皆さんはファンとしての好き」

『…ん。メンバーがAの事好きになったらどうしよ…』

「それはないから笑笑」

余計な心配までし始めた樹。

こんな樹初めて見たかもしれない…
不謹慎にもキュンキュンしながら車に乗り込んだ。


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先にみんな待ってるという打ち上げ会場に向かう

私の手を引く樹はいつにもまして無口で
余計に緊張してしまう


ひとつの扉の前で立ち止まった樹


『勝手にうろうろしたらいかんよ？
俺の横に座っとって？』

「ふふっ わかっとー」

本当に不安なのか、無意識に博多弁で喋ってる樹がなんだか可愛くて
笑いながら応えた。


樹が扉を開ければ


一斉にこちらを見る15人。

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