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樹からの電話は、ランペメンバーとの打ち上げに参加しないかという夢みたいなお誘いだった。


そんなの行かないという選択肢は存在しない


樹が来る前に急いでメイクをして
バタバタと着替える


最近買ったワンピースを着ようと思ったけど
なんだか気合い入ってるって思われるのも…と思ったのでやめた。


髪の毛は巻き下ろしにして、
服に似合うピアスを選ぶ。


そうこうしてるうちにインターホンが鳴る


パタパタと廊下を走って扉を開ければ
目の前に立つ大好きな彼


玄関に招き入れ扉を閉めたら、私と彼だけの空間


「樹！！」


そう言って飛びついたら

いつもみたいに ふふっと笑って抱き締めてくれる


「あ！生放送！お疲れ様！！」


そう笑顔で伝えれば


『カメラに投げキスも、笑顔も、指差したのも
ぜーんぶAに向かってやったんだよ？ちゃんと伝わった？？』


いたずらっこのような笑いを含んだ樹が応えた。


顔が一気に熱くなった私は
返事をする代わりに彼の背中に回した腕にぎゅーっと力を込め、樹の胸に顔を埋めた。

また ふふっ と笑った樹が
心地良いテンポで頭を撫でてくれる


チラッと顔を上げれば
優しく笑う樹と目があって、どちらからともなく唇を重ねた

「…っ」

2回、3回と軽く触れる唇が気持ちよくて
またギュッと腕に力を込めた


すると急にパッと離れた樹が

『ま、マネージャー！待ってるっ…から！』

ほんのり赤くなった顔でそう言う。


「ん、いこっか〜」

樹も照れるんだなーなんて思いながらそう返して
2人でアパートを出た。


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