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13手紙と屋上とカメラ ページ14

〈お話したい事が有ります。屋上に来て下さい〉


無記名のそんな戯言が書かれたメモを握り潰しながら中原は階段を上がる。立ち入り禁止と書かれた三角コーンは人一人通れそうな位の隙間があった。それを避け、また数段の階段を昇る。
錆びついた扉を開けると、屋上特有の強い砂混じりの風が吹き込んで来た。「うわっ!」なんて幼稚な声はあげない。帽子を押さえて即座に薄目で状況判断。一連の流れは酷くスムーズだ、見る者が見れば彼が場慣れしている事を知るだろう。

「ーーー矢張り手前か。」

屋上の手摺に凭れ掛かる江口Aは、少々残念そうにカメラを構えていた腕を下ろした。

「女子生徒からの呼び出しだと思って心臓を高鳴らしながら嬉しそうに入って来て突風に狼狽え僕の顔を見た瞬間に全てを察し怒り狂う中原京雅が撮りたかったんだが」

「其処まで考えてたのかよ……」

丸っこいが少々震えのある字だったな、とメモを見直す。察するに、頑張って丸文字を意識して書いたは良いものの、丁寧に真似しようとしすぎたのだろう。顔を上げると、江口がキャッチボールの時の様なフォームでカメラを持っている所だった。

「投げるぞ。」

「なっーーーお前真逆!?」

その真逆だった。カメラが手から放たれる。大破一択の電子機器を中原は目で追うしか出来なかった。落ちる先は中原が入って来た階段の天井部分、貯水槽の横。ーーーーいつまで経ってもガシャンという音は聞こえない。

「ミィ、有難う。」

みー?誰だそれは。

上と自分を交互に見る中原に江口は、行けば良い、言いたげに貯水槽への梯子を視線で指した。

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悠誠(プロフ) - コメント下さると嬉しいです!リクエスト等ありましたらお申し付け下さるととっても喜びます!! (2016年10月4日 15時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 再開します! (2016年8月16日 16時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - なんか更新出来ました (2016年8月14日 8時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 帰省の為Wi-Fiが繋げないので更新が16日まで出来ません。申し訳御座いません (2016年8月13日 8時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 中原さんを軽率にオバケ苦手キャラにしてしまった……なんか体術が得意な人って物理攻撃効かない物(代表:幽霊)に苦手意識ある気がしませんか?国木田さんもそうですけど。(社長はその後光で幽霊さん浄化される。(確信)) (2016年8月8日 19時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠誠 | 作成日時:2016年6月26日 19時

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