検索窓
今日:18 hit、昨日:4 hit、合計:44,766 hit

1事の発端 ページ2

中原京雅、もとい中原中也は主人公席に態度悪く座り、簡潔に言えば苛ついていた。


ー何で俺がこんな餓鬼共と机並べてオベンキョーなんざ……ー



事の発端はポート・マフィアが首領、森鷗外の一言である。

『中原君は学生でもまだ通りそうだねぇ』

『はぁ』

それは身長が19歳男性の平均に達していないと暗に言われた様な物だったが、言われた相手が上司という事もあり彼は青筋を意地で収めた。ちなみに今の発言は鷗外の溺愛している幼子、エリスのサイズに合わせ特注で作らせたセーラー服を見ながらの発言である。曖昧な返事をするしか無い。

『という事で、□□高校に潜入だ!』

『どういう事ですか!!』

ツッコミは収めきれなかった。

□□高校。その名前に彼は聞き覚えがあった。最近麻薬系のクスリが出回っているという噂のある場所だ。
ポート・マフィアは非合法組織とはいえ自治がある。ただ武力で事を収め、街の治安を悪くしたいならここはお門違い。非合法にも理性は不可欠なのだ。

その理性を失わせる物の代表、それが麻薬。
確かに麻薬は稼ぎが大きい。しかしデメリットやリスクはそれ以上。そんな負けの決まった商売をする程ポート・マフィアは馬鹿では無い。

中原は眉を顰める。鷗外が彼の方を見て微笑み、その瞳に冷酷な光を宿した。

『あそこの噂については君の耳にも入っているだろう。君には□□高校に転入生として潜入し、麻薬に関わる者を(ことごと)く殺して欲しい。』

いいね?

その問いに許される答えは一択だ。



『承知しました』


中原中也は帽子を被り直した。




「嗚呼、帽子と煙草と酒が恋しい……」

不摂生にも程がある未成年の呟きを聞く者は居ない。もうじき始まる昼休み、中原はそれまで寝ようと目を閉じた。

2今日のモチーフ→←ある転入生の自己紹介



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:文スト , 中原中也 , 学校
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

悠誠(プロフ) - コメント下さると嬉しいです!リクエスト等ありましたらお申し付け下さるととっても喜びます!! (2016年10月4日 15時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 再開します! (2016年8月16日 16時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - なんか更新出来ました (2016年8月14日 8時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 帰省の為Wi-Fiが繋げないので更新が16日まで出来ません。申し訳御座いません (2016年8月13日 8時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)
悠誠(プロフ) - 中原さんを軽率にオバケ苦手キャラにしてしまった……なんか体術が得意な人って物理攻撃効かない物(代表:幽霊)に苦手意識ある気がしませんか?国木田さんもそうですけど。(社長はその後光で幽霊さん浄化される。(確信)) (2016年8月8日 19時) (レス) id: d7a17771ca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:悠誠 | 作成日時:2016年6月26日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。