24話 ページ24
あれから1カ月
私の身には何も起こらなくなった。
「ここ本当に学校ですか?」
「ちゃんと生徒もいるし、イケメン教師もいるよ」
そして今、
ドヤ顔で整った顔を見せてくる目の前の男に連れられ、私は高専とやらに来ている。
ことの経緯はこうだ。
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お店で五条さんと会話中。
私は呪霊に襲われない日々に喜んでいた。
「こんな平穏、8年ぶりです…!
なんででしょう?」
「僕と一緒にいるからだね!」
イェイとピースする五条さんの言っている意味がわからない。
冷めた目で見つめると笑いながら説明してくれる。
「真面目な話、僕最強だから。
呪詛師からしたら絶対勝てない敵なわけ。
そんなのが狙ってたAちゃんの近くうろついてて怖じ気づいたんじゃない?」
そんなすごい人なのか、この人。
それが事実だと筋も通る訳だけど。
「それ自分で言う所がムカつきますね」
「最近Aちゃんのあたりがキツイ」
「誰がそうさせたんだか。
…意気込んだのはいいけど、受け身で何もできないのはもどかしいですね。」
私がそう言うとニヤリと五条さんの口角があがる
「じゃあ、攻めに転じようか」
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と言うわけで
呪霊や呪詛師との遭遇率を上げるためにも術師の登録をしに高専へ。
「まぁ形だけね。
Aちゃんは自分の意思で術式使えないから4級で、僕の仕事に付き添う感じにしよう。
1番の理想は呪詛師捕まえて、仲間の情報吐かせること。
術師として登録するからには、基礎的な体術は身につけた方がいいけど…どうする?やる?」
「なんでも!1歩進めるなら。」
「さすが。そうこなくちゃ。」
常連としてこの1カ月かなり頻繁に来てくれてた彼とはすっかり打ち解けたのだけど。
最近、困ったことが1つ。
只今、五条さんに手を引かれて高専の敷地内を進んでいる。
「あの、自分でついて行けますけど。」
「んー?」
私は握り返してないけど、繋がれた手を見ながら不満を洩らすと、ニッコリと優しい笑顔を向けて知らんふりする五条さん。
…スキンシップが多すぎる。
この前のほっぺ掴んだりとか、友達ノリでやることなら別にいいんだけど。
最近だと
サイズ感が良い、とやたらハグされたり。
ケーキの仕込み中、私の顔についたクリームを取ってくれたり。
顔にかかった髪を耳にかけてくれたり。
それに最近視線が優しいというか、見覚えがある。
昔、圭が私を見る時の眼差しに似てる気が、しなくも、ない。
「……。」
いやいや、まさかな。
バカな考えはよそう、と手から視線を外した。
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sou(プロフ) - すっごく素敵な作品ですぐに読み終えてしまいました!! (2022年2月14日 23時) (レス) @page50 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» ありがとうございます!是非お店で探して見てください(* ´ ▽ ` *) (2021年8月17日 11時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - ぬしさん» おかわりご馳走様でした!!!!もう最っ高です!!!!…(オマケもいつの日か拝めることを楽しみにしております)世の中にそんなすんっばらしいだし巻き玉子ある???もうだし巻き玉子の時点ですんっばらしいのに???ウニ入れちゃう????いつか必ず食べると決意 (2021年8月17日 9時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
ぬし(プロフ) - 桜ひかりさん» そう言ってもらえて嬉しいです!続編も考えてみます! (2021年8月16日 13時) (レス) id: 41dab58f13 (このIDを非表示/違反報告)
桜ひかり(プロフ) - おかわりは出来ないんですか…???この素晴らしい世界もう終わり????ま????見れるならみたいです!!お願いします!!ご清聴ありがとう!BIGLOVE!!!! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 04b6369d98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぬし | 作成日時:2021年8月6日 16時