奇跡と涙。

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病院から出て時刻を見ると14時を指していた。



達海さんに連絡しようとする手を止め
公園に向かう



何故か今日はとても描きたくなって
ベンチに腰掛けスマホにアラームをセットする。

17時までに帰るとして連絡は16時までにすれば大丈夫だよね……




鞄からノートとペンを取り出して絵を描く。









ーーー






一通り描き終わり鞄に入れようとすると
隣に誰かが座わってるのが視野に入ってびっくりして飛び退く




『！？！？！？』





え、？何で？？




中村「こんにちは？」




何で何で？
疑問に思って紙に書いて中村さんに見せる




___いつから居たんですか！？




中村「あははは！んーとね、30分前から？」





30分前！？



中村「それよりずっとアラームなってるよ」



ベンチに置いてたスマホを取り時刻を見れば
大幅に時間が過ぎてて
今は、17時30分…



達海さんからL〇NEの通知が20件。


あぁぁぁ…。やってしまった…。




頭を抱えしゃがみ込んで
ノートに書いて中村さんに渡す




___何で教えてくれなかったんですか…




中村「え、前で手を振っても気付かなかったから…まずかった？」




___はい、とても…





ノートを閉じて達海さんに連絡をするとすぐに既読になり



達海さん今すぐ帰れ。



それだけ。文面から怒ってるのは明らかで
今日も殴られると思うと心臓がバクバクとうるさい。



帰らなきゃっ…。





急いで鞄にノートとペンをしまって
公園を出ようとすると中村さんに腕を掴まれて
顔を見れば




中村「あのさ、Aちゃん…」




中村さんが何か言いかけた時に後ろから肩をグイッと引かれ倒れかけたのを誰かに支えられて


振り返れば




『…っ。…』








達海さんが物凄い怒りでこっちをギロリと睨んでた。

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