【月刊少女野崎くん】世界は一度に動き出す。【番外編集】 (ページ23)

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シンデレラ・5 ページ23

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「やっぱりネット配信に手をつけるべきかなぁ……1話まるまる見逃しは痛い……」

王子はいつまで経っても靴の持ち主が見つからず、大分イライラしていました。

「……まだなのかよ」

「国じゅうの若い娘というと山ほどいるからな。御子柴、その女の特徴は何か覚えてないのか」

「……いや、それが……びっくりするくらい平凡な顔立ちで……」

「…………。まあでも、これでようやく妃が見つかるなら俺としても安心だよ」

「は、はあ!? き、妃とか、結婚とかそんなんじゃねぇし!! ただ、その、……もう一回会えるならと思っただけで……」

その時、王子の部屋の扉がバァンと開きました。「失礼します!!」と従者が入って来ます。

「靴の持ち主が見つかりました!!」

「マジか!?」

「この娘です!!」

そして、椅子ごと運ばれてきたのは、右足にガラスの靴を履いた――。

「……佐倉？」

「ど、どうしようみこりん!! なんか、Aちゃんと私のサイズが一緒だったみたいでこんなことに……」

涙目の千代でした。そこに見兼ねた野崎が歩み寄ります。

「少しいいか」

「の、野崎くん……」

「……うん、彼女ではないな。特注で作ったからピッタリしているはずだ、見たところ少し余裕がある」

「お前が作ったのかよ!!」

「安心しろ佐倉、御子柴の嫁になることはない」

「よ、よかったぁ……」

「おいちょっと今の聞き捨てならねえぞ!!」

ガラスの靴を脱ぎ、千代は元の靴に履き替えました。野崎はガラスの靴を見ながら従者に言います。

「彼女の家に他に若い娘は？」

「はっ、母親の言うところその娘しか居りませぬ」

「そんなことはないはずなんだがな……御子柴、少し出るぞ」

「は？どこにだよ」

「佐倉の家だ」

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