【ハイキュー】初恋の味【西谷夕】

17話 ページ19

貴「あ、あの、西谷先輩、ジャージ、ありがとうございました…！」



何はともあれ、先に要件を済ませよう…


西谷「あ、わざわざ悪いな！ありがとう！」


先輩は
ニッと笑い、ジャージを受け取る




西谷「おし、帰るか。Aんちってどっち？」

貴「えと…あっちです、駅まで歩きます」

西谷「へぇー、俺もそっちなんだ！一緒行こうぜ！」



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西谷「もうだいぶ暗くなってきたなー」

貴「そろそろ19時ですもんね…それに日が落ちると、春なのにちょっと肌寒いです…(汗」

西谷「そうか？俺、体温高ぇからまだまだ余裕でいけるよ」



あー、確かに
西谷先輩体温高そう…←



貴「私冷え症で、すぐ体冷えちゃうんです…ほんと、困ったものです(汗」

西谷「冷え症とか辛そうだな…。そうだ、俺が温めてやるよ！」



そう言って西谷先輩は
私の右手を自分の左手で、ぎゅっと握った



貴「あ…//」

西谷「ほら、温けぇだろ？(ﾆｯ」



西谷先輩の手は、私の手よりも少し大きくて
とっても温かかった



貴「…はい…//」




何も意識していないはずなのに、自然と顔が熱くなる



心地よくて、温かくて……




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西谷「あ！あそこに100円玉が!!」←


ﾊﾟｯ…



貴「…！」



不意に離された手が
行く宛もなく宙を彷徨う


外気に晒された手は
少しずつ、また冷えていく



ここでふと、昨日東峰先輩の話してくれた事を思い出す



…



…ちょっとだけ
ちょっとだけ、試してみようかな…



私は、西谷先輩の学ランの裾をちょん、と引っ張る


貴「あ、あの…」


不思議そうに振り返る西谷先輩をチラリと見据えると、私は思い切って、言ってみた



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貴「もう少しだけ……手を握っていてもらっても、いいですか…？//」

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