第066話・不器用な父親 ページ20
決勝戦が近づくにつれ練習にも熱が入る。そんな中、虎丸と豪炎寺がタイガードライブと爆熱ストームの合体技に挑むようだ。
「あ、」
とつい声が出たA。
「どうした？」
「━━━━いや、なんでもない」
豪炎寺だ。
豪炎寺に起きる試練を思い出したのだ。
Aは正直なことを思うと、夕香の事故は自身も間接的ではあるが関わっていることを気にしている。豪炎寺は「関係ない」と言ってくれるが、彼のお父さんもそう思ってくれることはない、と分かっている。負い目を感じるのは必然なのかもしれない。
「……豪炎寺…」
合体技を練習していた豪炎寺が響きに呼ばれて、理事長室へ向かった。
しばらくして戻ってきた豪炎寺の表情は浮かないものだった。夕方、遅くまで豪炎寺と虎丸は練習をしていた。
その日の夜は、やけに物静かに思えて部屋から出たA。すると合宿所の玄関先で豪炎寺と女性が話していた。
(たしか、あの人は豪炎寺のところの家政婦さん？)
物陰に隠れ2人の様子を伺うA。
豪炎寺のことを心配するフクは、豪炎寺の母親と父親の話をしていた。それは豪炎寺修也というサッカー選手にはかけがえのないサッカーへの想いと、思い出がある話だった。
奥さんが亡くなってから、人が変わったようになってしまったという父親の話しにはA自身も覚えがある。
大切で、かけがえのない、唯一の存在だったからこそその喪失感に苛まれ、思い出すたびに辛くなる。悲しくなる。ぽっかり空いた虚無の穴に埋められるものはなく━━━━━何でもいい。何か別のものに集中して思い出さないように、蓋をしてすることで、辛いことからも、悲しいことからも、寂しいことからも目を逸らすことで自分を守るしかすべのない人間を。
父親は豪炎寺が憎くてサッカーを辞めて欲しいのではない、豪炎寺に立派医者になって欲しいという願いがあってのことだ。それは豪炎寺自身も理解している。けれどフクは、そんな父親のことを豪炎寺が許せないのではないか、憎んでしまわないか、と不安に思っているのだ。
第067話・諦めきれないよ、君は→←第065話・リカはやっちまった
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夜空(プロフ) - 続き楽しみにしてます。天界の使徒の方で。 (2022年8月27日 23時) (
レス) @page44 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - これからも続きを楽しみに待ってます！アフロディ好きやわ〜( ＾＾ )あ、天界の使徒に一票！ (2022年8月27日 22時) (レス) @page44 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - これからもイナクロ編やGO編を楽しみに、陰ながら応援しています！まだまだ暑さが残りますのでお体に気をつけてお過ごしください、！ (2022年8月27日 16時) (レス) @page44 id: afad41e22a (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - コメント失礼いたします...！いつも更新される度に即飛びついて拝見させていただいています。元々アンケートはアフロディに投票していたのですが、今回の告白編を読んでさらに好きになりました。アフロディに500票ぐらい入れたいです。笑 (2022年8月27日 16時) (レス) @page44 id: afad41e22a (このIDを非表示/違反報告)
サカナ - 素晴らしい作品をありがとうございます!応援してます‼︎ (2022年8月25日 2時) (レス) id: 1825304d78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年5月30日 16時
