第292話・ダークエンペラーズ戦 その2 ページ9
「…鬼道、私にボールを集めて」
「やるのか？」
「前半で1点は返す。必ず」
普段の彼女であれば余裕のある笑みを浮かべるだろう。けれど今は違う。切羽詰まった、とはいかないまでも彼女は真剣な眼差しを鬼道に向けていた。
彼女を信頼していないわけではない。だがダークエンペラーズ…特に風丸は円堂以上に彼女に固執している面がある。下手をしたら怪我をする可能性すらある状況に鬼道は頷けなかった。
「鬼道！」
「だが…」
「心配してくれるのは嬉しいよ、ありがとう。でも私だって言われたままじゃ収まらないことがある。今ここに居るのは影山零治の娘の私じゃない。風丸たちと一緒にサッカーをしてきた『九重A』なんだって証明するために」
その証明は今必要なことではないのかもしれない。風丸たちに『影山零治の娘の九重A』と思われたままでは彼女にとっても、研崎がどのような伝え方をしたかは知らないが、まともなことは言っていないだろう。
「わかった」
試合再開―――。
「行け、A！！」
鬼道からのロングパスを受け取ったAは茫然とダークエンペラーズサイドに進んでいく。
「止める！」
宍戸がスライディングをしてくるがそれを身体を捻り回避し、次から次へとブロックしに来るダークエンペラーズのメンバーを嘲笑うように躱し続けるA。
「何をしているのです！ 止めなさい！」
研崎からの指示が飛ぶ。
エイリア石の力を借り加速して追い付いても彼女の持つサッカーの技術が彼らを上回ってしまう。
「基礎体力、テクニック、技術、元々持つポテンシャル。すべてをAは磨き続けて来た。それは決して楽な道ではなかったはずだ」
―――ここまでよく、1人で磨いてきたものだ。
ベンチから見ていた響木が彼女の力の元を独り語る。
「ッしっかりしろ！ 俺たちにはエイリア石の力があるんだぞ！」
風丸が声を荒げるが、追い付いても追いついても彼女は逃げて行ってしまう―――
「�爛瓮�ドフレイム�瓠�！」
神の怒りにも見立てられた業火がダークエンペラーズのゴールに迫る。
「�爛瀬屮襯蹈吋奪鉢瓠�」
杉森が必殺技で止めようとするが、彼女の業火は止まることなくダークエンペラーズのゴールに突き刺さった。
第293話・ダークエンペラーズ戦 その3→←第291話・ダークエンペラーズ戦 その1
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活字不足卍(プロフ) - ここで衝撃の事実パート2。好きな声優さんは緑川光デス！好きなガンダムはブルーディスティニー1号機！ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
Rico(プロフ) - 本当にすいすい読めてしまいました。すごく面白いし、読みやすいです。これからもがんばってください！ (2022年2月9日 20時) (レス) @page23 id: 3a6a1a4cba (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 世界編とかでもっとかっこ良くなってくるので、お願します。 (2022年2月9日 12時) (レス) id: e2ae709354 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 凄く面白かったです。世界編楽しみにしてます。もう一度誰落ちアンケートしてほしいです。みんな (2022年2月9日 12時) (レス) id: e2ae709354 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 見てます！今でも更新される度見てました！とりあえずエイリア編完結おめでとうございます！更新が私の生きる糧なので続きもどうぞよろしくお願いします。 (2022年2月8日 16時) (レス) @page22 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年2月4日 22時
