第080話・雷門への攻撃理由 ページ34
天井から赤いスポットライトがデザームを照らした。
「よお、デザーム。Aの新技受け止めたらしいじゃないか」
「破。ですが…あれは」
「分かってるさ。本気出してないんだろ。アイツのやりそうなことだ」
「……」
デザームが視線の先には、赤い少年バーンがいる。彼はいつぞや彼女に接触しその時、やけに彼女を甚くたく気に入ってついには名前で呼ぶようになった。
「火炎と雷撃…どうやら炎ばかりが彼女の取り柄ではないようだなバーン」
「…ガゼル」
続いて現れたのはガゼルだ。彼がカツカツと足音を響かせながら自身の椅子へと優雅に座った。スポットライトがガゼルを照らす。
「お前も接触したんだってな」
「ああ。一足先にプレイさせてもらったよ」
「なっ」
「いいものだね、彼女とのサッカーは」
バーンに対し挑発するように笑みを浮かべたガゼル。バーンは眉をピクつかせイラつている様子だった。
「どうだったデザーム。彼女のシュートは…思うところがあっただろう？」
「……」
デザームはシュートに滾るものがあったのは吹雪の方だ。Aのシュートには滾る何かが籠っておらず威力だけあるバカ強いシュート、というだけに感じた。だがマスターランクの二人が甚く気に入っている、ということは彼女はマスターランクのガゼルにも対抗できるほどの実力が備わっている。
(ガゼル様と同じ力…ということは、イプシロンを1人で倒すのも用意だろう。だが何故だ…何故ヤツは…)
デザームには不思議で仕方がなかった。ガゼルやバーン、マスターランクのレベルになればファーストランクだろうが、セカンドランクだろうが1人で10点以上は取れるほどの実力があるというのに、彼女は何故他の選手を無力化し邪魔者を排除したにも関わらず本気を出してイプシロンを倒そうとしなかったのか―――、それがデザームには不思議で仕方がなかった。
デザームたち、イプシロンたちが何故雷門を痛みつけたのか…それはすべてAが本気を出しやすいようにするためだった。
「そういやグランはどうした？」
「今日、君たちの試合を見ていたそうだね」
「破。目視で確認しました」
「…だとするとAか？」
「いや、もしすると彼女が買っている…円堂守かもしれないな」
丁度彼らがその話をしているとき、円堂は基山ヒロトと名乗る少年と出会っていた。
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活字不足卍(プロフ) - ｱﾘｶﾞﾄｰｱﾘｶﾞﾄｰ 今日もコーラが美味い！ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 54話はた○く細胞のことですよね？それにしても本当にこの小説好き!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 作者さん、ボロくそ分かるぞそれv2さすがにそこまでは、いかないけども確かにさっくん(佐久間)も好きじゃ。でもね我の最推しは、神様仏様 "照美様" です！！(語彙力なくてすみません) (2019年8月8日 10時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月31日 0時
