第079話・漫遊寺の監督 ページ33
「やったね木暮くん！」
木暮の元へ、春奈、円堂、一之瀬、土門、塔子が集まっていく。
「お前、奴らのシュートをカットしたんだぜ！」
「やっぱり意外性があったね」
「ああ！ 結構やるもんだな」
「ホントだよね！ 補欠にしとくの勿体ないよ！」
「てことだ！ お前、すごいぜ！」
呆然としていた木暮だったが、円堂たちに言われたことを自覚すると段々と表情が明るくなった。
「そうさ…俺、すごいんだ！ うっししししし！」
「大したものだ木暮！」
「見事だったぞ！ ―――うわぁあ？！？！」
駆け寄って来た漫遊寺イレブンが突然消えた。いや―――落とし穴に落ちた。落とし穴には銀色に輝くハリがある。
「うっわぁ、あれいつ用意したんだろ…」
「大丈夫ですか！」
「こ、木暮ぇぇええ！！！」
「う〜っししししししっ！！ 遅いんだよー！ 今頃俺がすごいって分かったのか！」
いつも間にかグラウンドの向こう側に行き、遠くから漫遊寺イレブンをバカにしている木暮。
「木暮くん！ 貴方を褒めてるのにその態度は何なの！！」
春奈に怒鳴られ逃げていく木暮。彼を追おうとする春奈を漫遊寺中サッカー部の監督が引き止めた。
今まで何故、姿を現さなかったのか瞳子に理由を聞かれると、学校を守るためにどうするか考えるのもまた修練。勝ちも負けも人生の無駄にはならない。だから何も言わずに見守っていたそうだ。
「貴方方と共に戦った木暮とて同じことですじゃ。お嬢さん、木暮の心に貴方の言葉はきっと響くはず。今日のお心遣い、本当にありがたいことですじゃ」
漫遊寺中の監督は春奈にお礼を言った。木暮に関しては仲間に入れたほうがいいのではないかという意見が何人か出たが、それは彼が決めることのため無理強いは出来ないとのこと。
「ったくしょうがねぇヤツだな。なあ吹雪よ？」
「……」
染岡に声をかけられ少し俯き暗い顔をした吹雪に「どうした？」と染岡が問う。
「僕、役に立たなかった…」
「んなこと言ったら俺だって…」
「何にも出来なかったんだ！ こんなんじゃダメだッ…、完璧にならなきゃ…！」
人それぞれ思うこと、課題を残しつつイプシロンとの初戦は何とか乗り切ったのだった。
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活字不足卍(プロフ) - ｱﾘｶﾞﾄｰｱﾘｶﾞﾄｰ 今日もコーラが美味い！ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 54話はた○く細胞のことですよね？それにしても本当にこの小説好き!! (2021年1月25日 20時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 作者さん、ボロくそ分かるぞそれv2さすがにそこまでは、いかないけども確かにさっくん(佐久間)も好きじゃ。でもね我の最推しは、神様仏様 "照美様" です！！(語彙力なくてすみません) (2019年8月8日 10時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月31日 0時
