第284話・ハーフタイム ページ22
「後半戦、きっと彼らは意地でも攻撃の手を緩めない。テレス！」
「お、おぉっ…？」
急に名前を呼ばれ方がビクッとするテレス。
「DFの要はテレス！ 君だ！ でも後半戦、デスタたちにシュートを打たせて♪」
「打たせるって…あのガードじゃもう1点入れられたら俺たちが逆転するのは難しくないか？」
「あーその辺は行ける」
「行けるって」
余裕余裕、と言うAに対しフィディオたち海外勢は首を傾げる。実際、テレスの懸念は当然であり不動や鬼道も考えていた。
「正直な話をするとね……カテナチオカウンターほどじゃないもん」
Aがそう言うと近くで聞いていたフィディオはほんの少し照れ臭くなった。
「カテナチオカウンターはタクティクスの中でも異彩を放つものだ」
「そう。防御から一転してあっと言う間に攻撃に移れる。でも彼らにそこまでのスピードがあるかと言われればそうでもない。何事も緩急が必要なんだよ。
私たちがやるべきことが試合に勝利するだけなら、簡単だ。でも、円堂は違うんでしょ？」
「ああ！ 俺は、セインたちにサッカーが楽しいものであることを教えたい。思い出してほしい」
「手っ取り早い方法は、私たちがただサッカーを楽しめばいい…それだけだ」
「楽しめばって…」
「簡単に言うね。さっきもギリギリの戦いだけど」
テレスとフィディオは不安そうな表情を見せる。
「バッカだねぇ。1点入れられたら、1点返す。2点入れられたら、2点返す。ただそれだけのこと」
「だーかーらー、それが難しいって言ってんだろ！」
「難しくなんかないよ。というか『アンデスの不落の要塞』が何ビビってんの？ シャドウレイも止められないの！？ 円堂がゴールを割るっての？！ 円堂はこの試合の中で成長する。━━━円堂を信じろ」
「A……」
「おまえ…」
円堂に全幅の信頼を置くAにテレスは唖然とする。そこまでの信頼を寄せられていると思うと円堂も少し恥ずかしくなってしまう。
第285話・ヴァジュラ シャクティ→←第283話・グランドファイア
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 734人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
小町 - この作品が完結したら引退なさるんですか！？(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡GOなどのお話は書かれないのでしょうか？主さんの作るお話はとても面白くて読んでいて楽しかったので残念です完結まで頑張ってください!この小説が大好きです！！！ (11月19日 20時) (
レス) id: b2c10b1855 (このIDを非表示/違反報告)
推ししか勝たん - この作品が大好きです。言いたいことは沢山あるのですが長くなりすぎるのも迷惑になってしまいそうなので簡潔に。主人公ちゃんのこれからをずっとずっと楽しみにしています。作者様が無理をなさらない範囲でこの作品が長く続くことを楽しみに、応援しております。 (11月5日 2時) (レス) @page27 id: 784e24571d (このIDを非表示/違反報告)
神月ティアナ(プロフ) - ほとんど前触れがなく気づいたら不動が推し活を始めていた！シリアスよりシリアルな主人公ちゃん好き、確かに主人公がドMでないところ以外は確かに類似している！ (11月4日 20時) (レス) @page27 id: 7ac5013380 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：活字不足卍 | 作成日時：2023年11月1日 17時
