第217話・本気のサッカー ページ38
宿舎が見えなくなることろまでランニングをし、息を整えながら手紙で指定された場所まで歩いた。
宿舎からそこまで遠くはないため、10分ほど遅れてしまったが、何事もなく辿り着けた。
「来たか、A」
「……どうして、急に呼び出しなんか…」
建物の影に隠れ、姿を現したのは、彼女の父親━━━━影山零治であった。
彼女の呼び出したのも彼である。
Aは影山の顔を見ると視線を逸らし、俯いて何故呼び出したのかを聞いた。
影山はその問いかけについて、少しの沈黙をした。
「……」
「……」
「……」
「……」
お互いに何を話すこともなく、無言が続いた。
傍から見ればとても異様な光景にも見えるだろう。
なんならイタリア代表の監督がイナズマジャパンの選手と密会など、
マスコミが知れば引き抜きだとかそんなことをでっち上げられる可能性がある。
「A…」
「！ は、はい！？」
声が上ずった挙句、敬語で返事をするということまでして
Aは(うわぁぁぁあ！)と叫びたくなった。
まるでコミュ症みたいではないか！ と耳まで暑くなるのを感じた。
「A、イナズマジャパンから辞退しなさい」
「え…どうし、て」
「おまえがここままイナズマジャパンに居続ければ、私はおまえを守り切れない」
「ま、守り切れないって…どういう、」
「いいか？ これ以上FFIとサッカーに関わるのは辞めなさい。
破滅を呼ぶことになる」
「━━━━……わかりました。
なんて、言うと思っているのか！？」
カッと目を見開き、怒りに震えた声を発するA。
「ふざけないでよ！ 私は、私の意思でここにいる！
私はイナズマジャパンの選手として…イタリア代表に勝つ！
私の覚悟はもう決まっている！ あなたはどうなの！？ 本気のサッカーで━━━━私と向き合ってよ！！」
「……おまえが本気を出したら、おまえは…」
ぐっと下唇を噛む影山。
「私はおまえを守ると幸に約束した。私は、幸を裏切ることは出来ない」
呪いのようにまとわりつく母との約束に疑問を抱く。
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活字不足卍(プロフ) - ごめんちゃい………でも頑張って10月中に出すよ！ (2022年10月21日 23時) (
レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
活字不足卍(プロフ) - 極端に言うとほぼ今日から書き始めました (2022年10月21日 23時) (レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます。 (2022年10月9日 21時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - お仕事大変なのに更新ありがとうございます。生きる糧なので続きを期待して待ってます！ (2022年10月8日 18時) (レス) @page37 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください。 (2022年10月8日 14時) (レス) @page37 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月22日 21時
