第216話・呼び出し ページ37
「Aさん、手紙が来ていたわよ」
「手紙？」
朝食も済ませ、午前の練習が始まろうという時、秋が真っ白い封筒を渡してきた。
つい先日、差し入れと題してイナズマジャパンのメンバーの親族や関係者からの手紙があったばかりだというのに？
と首を傾げるA。
秋から手紙を受け取り、宛名しか書いておらず切手も貼っていない。
不審に思ったが、秋に心配をさせるわけにもいかず笑顔で「ありがとう」と伝え、自室で手紙を開けた。
中には便せんが1枚入っているだけであった。
内容は『本日12時、日本エリアの〇×公園近くに来い』というものだった。
「……」
簡素な内容だった。
けれど彼女には分かってしまう。
その筆跡があの人のものだから。
イタリア戦前だというのに、集中力を乱したくないのだが……。
久遠は選手をよく見ているせいで、集中力を欠いていると知られればグラウンドから追い出される。
この試合…この試合だけは、普段よりもずっとずっと、私は集中して真面目に取り組みたい。邪魔をされたくない。
午前の練習では、いつも通りの練習をしつつやはり気合の入った練習が行われていた。
最近、冬花はより一層マネージャーらしく、選手1人1人と向き合っているようであった。
午前の練習も終わり、今日のお昼は宿舎ですでに用意されているようで、全員が宿舎へ向かう中、
「A、昼食わねぇのか？」
「ちょっとランニングしてくるよ〜、午後には戻ってくるから」
「早く帰ってこないと壁山に食われちまうぞ」
「そ、そんなことしないッス！」
「アハハッ。練習が始まる10分前にも戻ってこなかったら、食べっちゃいいよ」
「え、いいんすか！？」
「いいよ、じゃあ私行くから」
綱海、染岡、壁山たちに見送られながらAは今朝もらった手紙に指定された公園へ向かった。
お昼が終わる頃、彼女は結局戻ってくることはなく、午後の練習が始まる3分前に走って帰ってきた。
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活字不足卍(プロフ) - ごめんちゃい………でも頑張って10月中に出すよ！ (2022年10月21日 23時) (
レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
活字不足卍(プロフ) - 極端に言うとほぼ今日から書き始めました (2022年10月21日 23時) (レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます。 (2022年10月9日 21時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - お仕事大変なのに更新ありがとうございます。生きる糧なので続きを期待して待ってます！ (2022年10月8日 18時) (レス) @page37 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください。 (2022年10月8日 14時) (レス) @page37 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月22日 21時
