第203話・カッパ？ ページ24
翌日のこと、朝食の際に円堂が夜中に河童を見た、というのだ。
無論、そんなことを聞いて驚かないわけがなくて。
「カタンッて音がしたからそっちを見たら、じーっとこっちを見てるカッパが！
もうびっくりしたのなんのって！｣
ホラーのように語っているが、河童の話しをその場にいる全員半信半疑と言うか、
真に受けていない様子だった。
｢キャプテン、それって本当にカッパだったんすか？｣
｢え？ 本当だよ！ 本当にいたんだって、カッパが！」
指で唇をつまみくちばしっぽくし、食器を頭に乗せ「ザ・河童」を表現してみる円堂。
だがその場にいる、豪炎寺たちの反応は芳しくない。
ちなみにAは先ほどから無言だが、腹を抱え机に突っ伏して笑いをこらえていた。
「……風丸。お前は信じてくれるよね」
「え、うん…」
爆笑しているAを揺すっていた風丸。円堂に同意を求められ曖昧な返事をする。
豪炎寺と鬼道、立向居にも火の粉が降りかかるが、鬼道と豪炎寺はお互いに顔を見合わせ困った様子をしていた。
立向居は苦笑いで誤魔化した。
「嘘じゃない！ 信じてくれよ！」と立ち上がる円堂にヒロトが優しく声をかける。
「円堂くん。河童なんているはずないだろ。
河童って言うのは、想像上の動物で本当にはいないんだよ」
「かもしれないけど……」
「と、というか円堂…！ ここ！ 海外！ 河童がいるわけないじゃん！」
Aは必死に笑いをこらえながら(堪えられていないが)ライオコット島が日本ではなく、
そもそも海外であり、海外では河童の目撃談はまず聞かないため、
ライオコット島に生息している以前の問題であった。
「きっと、何かと見間違えたんだよ」
円堂を諭すように優しく言うヒロト。
だがそのヒロトは、円堂を憐れんでいるように思え、円堂は苦笑いを零した。
そして秋が「結論は出た！」と言わんばかりに手を叩き、朝練へ向かうよう促した。
「おい、いくぞA」
「ﾋｨｰ、まって〜」
お盆を片付け風丸たちに着いて行くA。
そして取り残される円堂であった。
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活字不足卍(プロフ) - ごめんちゃい………でも頑張って10月中に出すよ！ (2022年10月21日 23時) (
レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
活字不足卍(プロフ) - 極端に言うとほぼ今日から書き始めました (2022年10月21日 23時) (レス) id: 251c6e8c34 (このIDを非表示/違反報告)
雪女 - 更新楽しみにしてます。 (2022年10月9日 21時) (レス) id: 883542d863 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - お仕事大変なのに更新ありがとうございます。生きる糧なので続きを期待して待ってます！ (2022年10月8日 18時) (レス) @page37 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 続き楽しみにしてます。頑張ってください。 (2022年10月8日 14時) (レス) @page37 id: 9767c8e410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月22日 21時
