第170話・サインくれ ページ35
驚愕する円堂たちを他所に前を走っていたAはスピードを緩めず、
岸壁ギリギリまで行ってジャンプし、受け身を取り船に乗り込んだのだ。
「映画かよ…」
「はぁっ…何者なんだ、彼女は…」
「Aーーーー！！！！ みんなこと頼んだぞぉぉぉおおお！！！！！！」
円堂が岸壁から大きな声で叫ぶ。
波の音と船のエンジン音で本当に聞こえているかは不明だが、彼女は大きく手を振って行った。
船が見えなくなるまで見送った円堂たちは、クルーズ船の待合室にあるテレビで
イナズマジャパン対ジ・エンパイアの試合を見守ることになった。
◇
「━━━━━━こと……んだ…ぉぉおお……！！」
エンジンの音で掻き消える円堂の声。
だがその声は確実にAに届いていた。
大きく手を振り返し、船長のいるところへ押しかけた。
「たのもーーー！！」
「！ 九重A！？ イナズマジャパンはこれから試合なんじゃ」
「だから急いでる！ スピード上げて！！」
無理なお願いだと思っていた。
何せこの人物はガルシルドの手先の可能性が高いからだ。
だが━━━━━━
「いいぜ。その代わりサイン15枚だ」
「いいとも！」
15枚と、何故か多い枚数だがまぁいいだろう、と思いAは条件を呑む。
にしても案外すんなりことは済んだ、と思い時計を見た。
「なるほど、そういうことか」
どうやら時計がズレていて2分早く進んでいるようだった。
そして船長がエンジンがアッツアツになるまで猛スピードでヤマネコスタジアムに向かい、通常30分近くかかるのが半分の15分で着いた。
「船長、ありがと！」
「サインしてくれよ」
「試合に勝ったらね！」
と駆けだしたAは会場前にいたFFIのスタッフに案内される形でスタジアム入りで来た。
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皇(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…！やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください！✨ (2022年9月22日 9時) (
レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月11日 16時
