第136話・影山の来歴 ページ1
影山零治。
元帝国サッカー部の監督であり、学園長を務めていた総帥でもあった。
過去40年に渡り帝国サッカー部を日本一の座に導いた名将。
鬼道の才能を見出し、彼に自信のサッカーのすべてを捧げた恩師でもある人物。
だが彼には裏の顔があった━━━━━━
自身の邪魔になる存在を徹底的に潰す。そのための手段は選ばない。
始まりは50年前。
サッカー日本代表の選手だった影山の父親、影山東吾。
彼は円堂の祖父、円堂大介率いる若手選手の台頭により、代表を辞した。
それを機に、荒れた生活を始めた父親の所為で家庭が崩壊された影山は、
父を恨み、サッカーを恨み、円堂大介をも恨み━━━━━━復讐を始めた。
現引退した大介は、雷門中サッカー部の監督になった。
チームが日本一を争えるなるまでに成長させていた。
当時、雷門中の部員だった影山はFF決勝当日、バスに細工し事故を起こさせた。
バス事故による不戦勝を手土産に影山は帝国学園へと迎えられた。
以来、指導者として40年間、帝国学園サッカー部を日本一にし続けた。
サッカーを嫌う男が、サッカー界に君臨している。
それが影山のサッカーへの歪んだ想いだった━━━━━━。
そんな時、転機が訪れた。
17年前、九重幸が帝国学園に新任教師としてやってきた。
彼女が、彼女こそが九重Aの母親であった。
新米教師であった幸は、帝国学園サッカー部の
顧問として安全管理と事務仕事、引率などを熟していた。
2人にどんな経緯があったのかは定かではない。
けれど、幸が赴任して2年目に影山の子を妊娠した。
彼女は夢であった教師を諦め、出産することを決意していた。
子供を産み、一人で育てることを影山が彼女の妊娠を知った時には、すでに覚悟していた。
つわりが酷く、予定より早く入院していた幸に
その人脈を使い会いに行った影山は、
お腹が大きくなっている幸を見つめ立ち尽くしていた。
子供を諦めろ、というのは口では容易く言えるだろう。
何なら帝国の総帥にあるまじき汚点にもなり兼ねない。
それでも影山に黙って出産すると決めていた幸は、
学園長がお見舞いに来てくれた、という姿勢で振舞っていた。
あくまでも、影山零治は関係ない、という建前を崩さないよう。
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皇(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…！やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください！✨ (2022年9月22日 9時) (
レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月11日 16時
