第140話・イタリアエリア ページ5
息を整える円堂。
「バスに乗るとこ見たから、気になって…ん？ 不動にAも？」
状況がイマイチ掴めないでいる円堂は、鬼道に何が起きているのかを問いかける。
「なあ何があったんだ？」
鬼道も佐久間も、不動にAも応えない。
「何処へ行くつもりなんだ？｣
再び問われ、心配を掛けまいと黙っていたが、これ以上隠しきることは出来ないと悟ったのか鬼道は奥歯を噛みしめながら
「ッ……この島に影山がいる」
「あの影山が！？ じゃあ影山はこの世界大会で何かしようとしているのか！？」
「分からない。だからそれを調べに行く。
もし、悪事を企てているとしたら、何としても止めなければ」
鬼道たちが練習に集中できなかった理由を察する円堂は「そうか」と納得した様子だった。
「…心配をかけてしまってすまなかった…」
「アルゼンチン戦は明後日。今日はそのうちに心配ごとを片付けて、試合に臨もう！
久遠監督には帰ってから説明する」
｢よし、みんなで影山の野望を止めるんだ！｣
意気込む円堂に鬼道と佐久間がAの隣にいる不動へ視線を送った。
「どうした？」
「少なくとも俺たちは影山を止めるためだが、不動は影山の元へ行くかもしれない」
「！」
「不動は、影山と会っていたんだ」
不動に対し疑いに視線が注がれる。
円堂に「そうなのか？」と問いかけられても、「さあな」とそっぽを向いてしまう。
「不動！」
そんな彼に対し円堂は━━━━━━
「俺は不動を信じる！」
「え？！」
「円堂？」
円堂の言葉にA以外の少年たちが振り返った。
「俺には不動も鬼道や佐久間。Aも含めて同じ大事な仲間だ」
「しかし…」
「俺はみんなを信じてる！」
ニカッと笑う円堂に毒気を抜かれたのか不動は不貞腐れたように、近くの椅子に腰を掛けた。
これからどこへいくのか、と円堂が聞くと
「イタリアエリアだよ」
「イタリア？」
これまで黙っていたAが伝えた。
イタリアエリアに入り、どこから探索しようかキョロキョロしていると
「あ、オルフェウス」
「ホントだ！」
円堂がオルフェウスに気づき声を掛けようとした直後、
木材がフィディオに向かって倒れていく。
咄嗟に動いたのは鬼道。近くにいたオルフェウスのMFのダンテが持つボールを取り、
倒れてくる木材に向かってボールを蹴った。
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皇(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…！やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください！✨ (2022年9月22日 9時) (
レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月11日 16時
