転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ47)

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第186話・初の自宅訪問ページ47

円堂は、練習が終わった後鉄塔広場で練習を始めた。

「大丈夫かな、円堂のやつ…」
「心配なら止めればいいのに」
「そうできたら苦労はしないんだがな」

　風丸、豪炎寺、鬼道、Aが一緒になって帰途に着いている。円堂をそれぞれ心配しているようで足取りが重い。項垂れている彼らに、突然冷たい何かが飛んできた。

「うあっ」
「つめった！」
「な、なんだ？」

「あ、ああああっ！すみません、すみません！申し訳ありません！！」

　ぼーっと歩いている彼らにかかって来たのは水だった。夕方の水まきをしていたのか住宅の庭からホースの水がAたち目掛けてかかって来たのだ。

「大丈夫ですよ」
「そ、そんなっ濡れていたら風邪を惹いてしまいます！」
「私お家近いんで。みんなもおいでよ。私の家」

「「……え…」」

　ひょんなことからAの家にお邪魔することになった思春期の男子3人。
　Aの家は、5LDKの二階建て。二階には二つ部屋があり、一階に三部屋とリビングダイニングが広がっている。

「今タオル持ってくるから」

　そうして三枚のタオルを持ってきてそれぞれ拭かせる。続いてハンガーを持ってくる。

「学ランは軽く拭いてかけておこう。靴下とか濡れてない？ Yシャツは？」

　献身的に彼らの身の世話を焼こうとするAはまるで

「まるで嫁だな」
「き、鬼道！」

　思ったことがつい口に出たのか鬼道がぼやいた。

「あははっ、やだなー！日本は一妻多夫の制度はないよ～。それに結婚なんてしていないし」

　笑顔で言うAだが、手に持っていた三つのハンガーを素手で破壊する。それを見た豪炎寺たちは冷や汗を掻く。再びAの笑顔を見ると黒く禍々しいオーラが出ているようにも見えた。
　ハッとしたAは新しいハンガーを三つ持ってきた。

「うわっズボン濡れてんじゃん。脱いで」
「え？」
「脱いで？」
「いやいやいや！なんでここで脱がなきゃいけないんだ！」
「え？」

　なんで？と言いたげに首を傾げるA。