転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ46)

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第185話・最強のキーパー技ページ46

「円堂は読めるんだ。あとAも多少な」
「へー」
「ここだ。ゴッドハンドよりもすごいキーパー技、名付けて『マジン・ザ・ハンド』じいちゃんによれば、最強のキーパー技を編み出したんだって」
「おおっなんかすごそうじゃん！」

　ノートに絵が描かれた人型に赤い丸印が記さており、そこは丁度心臓部分だった。

「ここポイントって書いてあるんだ」
「ここ？胸？」
「心臓ってことじゃないのか？」
「他には書いてないのか？」
「…書いてない……」

　そうしていると栗松たちが円堂を呼びにやって来た。円堂の悩みはいざ知らず、純粋で無邪気な心は―――たまに痛い。
　練習に誘いに来た彼らに心配をかけさせないよう円堂は笑顔で答える。

「よーしっ、やろうぜ！今さ作戦会議やってたんだ！な！な！」
「ぁ…ああ」
「世宇子なんか、ぶっ飛ばしてやろうぜ！」
「「おおっ！」」

　円堂は部員たちを連れグラウンドに駆け出して行った。

「円堂、壁にぶち当たったな…」
「ああ」
「誰でもレベルアップすればするほど、大きな壁にぶつかる。乗り越えてもっと上のレベルに行くか、そこで沈むか。あの諦めの悪い奴がそんな簡単に沈むとは思えないが…」
「悪いことは言うものじゃないけど、円堂がもし止められなかったとしても…オフェンス人が取り返してくれれば安心だよね」

　Aが豪炎寺を見つめる。

「俺たちでバックアップして行こうよ！木戸川戦のときの、栗松と壁山みたいさ！きっとそういうのも心(ここ)がポイントってことじゃない？」
「今綺麗にまとめたって思っただろう～！」
「えへへっ、まあね！」

　土門が一之瀬の肩を抱き、2人の無邪気なところを見つめ頬を緩める鬼道と豪炎寺。

「見守るのもまた信じる心。私は試合に出れないから、どうしても君たちのサポートしか出来ないけど、練習では弱点をついて行くよ」
「お手柔らかに」
「フッ、Aの言う通り、点を取られても俺たちが取り返せばいい」
「そうだな」
「ザ・フェニックスにも磨きをかけないとな！土門！」
「おうよ！」

　そうして練習に参加しに行くAたち。グラウンドの外ではマネージャーたちが話し合っているのが見えた。