転生者は、苦悩する Lv.4【イナズマイレブン】 (ページ25)

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第164話・謎の少年ページ25

二回戦から一夜明け準決勝に向け練習をしている雷門中。
土門と秋は用事があり後から合流することになっている。
　夏未もいない中、春奈が1人練習を見守っていると
グラウンド近くに1人の少年が近づき雷門中が練習をしている様子を見つめていた。

「いくよ、円堂！」
「おう、来い！」

ドリブルで駆け上がるAはDFを抜き去り、ラヴァボンバーを放った。
必殺技を見た少年は、その瞳をキラキラと輝かせた。
円堂がラヴァボンバーに対し熱血パンチで弾く。
弾かれたボールは少年の元へと飛んでいく。少年は、飛んできたボールを拾う。
すると円堂は「おーい！ボール！」と取ってくれるようにお願いをすると、
少年は微笑みドリブルを始めた。

ブロックしに行った半田と栗松をあっさりと抜き去りゴール前までやって来た少年。
その存在に気が付いた鬼道、豪炎寺も驚きの表情を浮かべる。

「よーしっ！来い！！」
「〝スピニングシュート〟！！」
「〝ゴッドハンド〟！」

彼のシュートは円堂のゴッドハンドで多少押し込まれたがガッチリと止められてしまった。
少年は、どうやらアメリカでサッカーをしており
ジュニアチームの代表候補にも選ばれたほどの実力を持っているという。

「聞いたことがある。将来アメリカ代表入りが確実だろうと評価される、
　天才日本人プレイヤーがいると」
「それ私も聞いたことあるよ、名前は確か…いちの━━━━」

「何してるのみんな？」

アメリカの代表候補でもあり、天才と評価される少年に騒めいた円堂たち。
そこへ秋たちが合流する。

「あ、木野！こっち来いよ！今すっごいサッカーの上手い奴が来ててさ！」

円堂が紹介しようと道を開けると少年は秋に飛びつき抱きしめた。
電光石火の勢いで。この光景に秋は顔を赤くし、
雷門中選手たちも驚きの声を上げ、土門は少年を引き離そうと戸惑いながらも
「お前なにをっ！」と言い出したところで、抱き着いた少年の顔を見てハッとする。

「久しぶりだね」
「……」
「俺だよ！」
「……一之瀬くん…！」

「ただいま…。秋」

秋に対し優しく微笑みを浮かべる一之瀬。