第125話・責任を背負う者 ページ31
逃れられない証拠を突きつけられた影山。だが顔色は変わらない。
「俺はもう貴方の指示では戦いません」
「俺たちも鬼道と同じ意見です！」
源田と寺門が影山に向かい言う。すると影山は鬼道たち帝国イレブンはもはや必要ない、とニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「影山零治！ 一緒に来てもらおうか。お前には聞きたいことが山ほどある」
鬼瓦がそう言うと影山は抵抗することもなく椅子から立ち上がる。
「40年分洗いざらい吐いてもらうぞ」
鬼瓦に連行される影山は扉の前にいるAとすれ違う。Aはじっと影山を目で追い、影山もまたサングラスの隙間からAと一瞬だけ目が合うが気にしていないのか鬼道らに見えるようにニヤリと笑ってみせた。
「あんな人に従っていたなんてっ…！」
「響木監督、円堂…そして九重、本当にすみませんでした」
怒りを顕わにする源田。鬼道は帝国学園を代表し円堂たちに頭を下げた。
「総帥がこんなことをしたんです、試合をする資格はありません。俺たちの負けです」
「え、何言いだすんだよ！」
「君はそんなことが責任になると思っているの？」
Aの言葉に苦虫を嚙み潰したように歯を食いしばる鬼道。怪我人こそ出なかったものの、もし怪我人、もしくは死人が出ていれば試合以前に大会どころではなくなる。それは鬼道も理解している。
「それはっ…」
「君たちがやるべきは試合をする以前に負けを認めることじゃない。―――…正々堂々と雷門と戦うことだけだ」
「！ 九重…」
これはもしかすると少しだけ安易な話かもしれない。けれど中学生が背負うには重い話だ。影山はあれでも理事長で保護者からの信頼も圧い様子だ。そんな男がこんな事件を起こしたとなれば、帝国学園はどうなるか……それは鬼道が責任を負うものじゃない。
響木は円堂の肩を叩き円堂に判断を委ねた。
「提案を受け入れるのも、試合をするのもお前次第だ」
「監督…」
円堂はどこか悲し気な表情をする鬼道たちを見つめた。そしてニカッと笑い
「やるに決まってるだろ！ 俺たちはサッカーをしに来たんだ！ お前たち帝国学園とな！」
「…感謝する」
鬼道は円堂の言葉に笑みを浮かべて感謝を述べた。
スタジアムではグラウンドが早速修復され今再び雷門中対帝国学園の試合が始まろうとしていた。
第126話・決戦！帝国学園 その1→←第124話・鉄骨が降る
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活字不足卍(プロフ) - ご飯いっぱい食べて♡ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - 最速で！最短で！まっすぐに！ 一直線に！…まさか、適合者…？？ (2019年7月8日 14時) (レス) id: 06ef4b6d18 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - ブラフマーストラか、じゃあ次はブラフマシラーストラとかいう世界を七度焼き払う投擲だね！ (2019年7月8日 7時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - 現時点での夢主の強さはどの位かな？ (2019年6月19日 10時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年6月14日 18時
