第116話・サッカー部の資料 ページ22
九重家での家訓のようなものに『人を待たせてはいけない』と言いわれている。
祖父もそれを実践しているのにはおそらく昔から癖なのか私もよく言われていた。
(とはいえ、前世持ちなためそこらへん適当なんだけどね…)
「どうしよう…」
祖父母にもすぐ帰ると言って出てきてしまった。爆電される前にメールしとこ…。
「失礼いたします」
「は、はい！」
スッと音もなく襖が開き入って来たのは、白髪に着物を着た初老の女性。
「わたくし、九重藤と申します」
「私は…」
「Aさん」
「！」
「お名前はかねがね聞いております。わたくしは貴方の祖父である竜臣さんと会ったのはかれこれ数十年前になりますが、貴方のことは夫である竜広より聞いておりました」
やっぱり当主の奥さんだったのか。
話に聞くところによると、元々は祖父と婚約していたらしいのだが、
祖父が祖母と駆け落ち同然で家を捨てたため次男である現当主と結婚したという話だった。
なんだがとってもドロドロしそうな話じゃないか！
当主は祖父を憎んでいてもいいんじゃない？！ アニメじゃ普通そうだよ！
「兄さんは、好きな人と結婚して自由に生きている。けど僕は…僕は違う！
アンタが家を捨てたから、僕が家を継いでこんな苦しい人生を送っているんだ！！」
※Aの妄想です。
みたいな話はよくあるじゃないか！ 何で仲良し兄弟なんだよ！
それとも何かぁ？ 本心を隠してそれに気づいていないのはおじいちゃんなのか？！
「兄さん最期まで気付かなかったね、僕の本心に」
※Aの妄想です
ナイフが血に染まる…的な？ こえーよ！
イナズマイレブンという健全なアニメにそんな要素いらないよ！
誰が見るんだよ、そんなドロドロしたアニメ！ 大人向けかコラァアア
「してAさん、一体何の御用でしょうか？」
本題だ。この人結構厳しそうに見えるから、
言葉間違ってだけで「家に帰れると思うなよ？」とは言われたらどうしよう。
生唾を飲み込んだ。
「…実は、雷門中に40年前のサッカー部の資料がないのですが、
それを祖父に相談したところ…もしかしたら九重邸にあるかもしれないと、
言っていたので伺いました」
「40年前の雷門中サッカー部の資料…ですか。それがないのですか？」
「はい。他の40年前の資料はあるのですが、
サッカー部だけ…ピンポイントにないんです」
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活字不足卍(プロフ) - ご飯いっぱい食べて♡ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - 最速で！最短で！まっすぐに！ 一直線に！…まさか、適合者…？？ (2019年7月8日 14時) (レス) id: 06ef4b6d18 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - ブラフマーストラか、じゃあ次はブラフマシラーストラとかいう世界を七度焼き払う投擲だね！ (2019年7月8日 7時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - 現時点での夢主の強さはどの位かな？ (2019年6月19日 10時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年6月14日 18時
