第114話・暗い雰囲気 ページ20
「あの時俺の言ったことを忘れたのか。
イナズマイレブンは災いをもたらすと言ったろ。おそろしいことになるだけだ」
「でも、俺たちここまで来たのに！ 全国に行けるんだよ！」
円堂の言葉に更に頬がピクリと動いた。
そしてしばしの沈黙が流れると響木さんは「あのな」と発する。
「注文しないならとっとと出てけ！」
「だったら、注文すりゃいいんだろ！ ラーメン一丁！」
「はいよ、ラーメンね」
そしてポケットから財布を出そうとするが、
ユニフォームの中に常備しているわけでもなく財布は部室にある。
円堂は縋るように秋を見つめる。
彼女は意図を理解せず笑顔で「ちゃんと鍵かけた」と答えた。
「注文…取り消し…」
「……」
すでに麺の準備をした響木さんがさすがにキレて全員が追い出された。
「嬢ちゃん、アンタはどうするんだ？」
「…か……、いえ…失礼します…」
自分の親のことを話そうとしたが、今のこの人に言うと混乱を招きそうなのでやめた。
ゆっくりとした動作で雷雷軒を後にする私。
「…イナズマイレブンか。いいチームだったよなぁ…」
「……」
淡々と響木は厨房に戻る。
「あのキャプテンのボウヤな…ゴッドハンド、使えるぞ」
「！」
「あの嬢ちゃんも…何かと訳アリっぽいぜ」
「……」
・
雷門イレブンは、雷雷軒を追い出されてから河川敷に行き練習を始めた。
だが、監督候補であった響木さんに断られて
完全に希望をなくした壁山はその場に座り込み、練習に集中していない様子だ。
円堂が様子を見ると、監督がいないんじゃ練習したって無駄だと、
誰もが黙っていたことを口にした。
この暗い雰囲気はどこか、サッカー部が始まった頃と似ていた。
「諦めるなって！」
円堂は壁山の肩を叩いて励ました。
「監督になってくれる人はきっといるから！」
「ホントっすか〜？ 本当にいるんですか〜？ 絶対そうだって言い切れますかああ！！」
「いいいいっ！！ 今日は疑り深いなお前！」
円堂に縋りつく壁山。2人が戯れているところを見ていると、
自然を皆頬が緩み笑みがこぼれた。
ふと土門が河川敷の真上の端に鬼道がいることに気付いた。
彼の登場は、今の雷門イレブンにとってとてもいいものではなかった。
円堂が彼の対応に向かい河川敷の上の道で話ししている。
どこか揉めている様子もあったが、
戻って来た円堂は笑顔で「練習の約束をした」と言っていた。
「円堂らしいね」
「そうね」
秋と2人で笑った。
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活字不足卍(プロフ) - ご飯いっぱい食べて♡ (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
もち。(プロフ) - 最速で！最短で！まっすぐに！ 一直線に！…まさか、適合者…？？ (2019年7月8日 14時) (レス) id: 06ef4b6d18 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - ブラフマーストラか、じゃあ次はブラフマシラーストラとかいう世界を七度焼き払う投擲だね！ (2019年7月8日 7時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
suraimu471(プロフ) - 現時点での夢主の強さはどの位かな？ (2019年6月19日 10時) (レス) id: 8c6c5cc2e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年6月14日 18時
