第196話・影山と響木 その2 ページ8
響木の「円堂を信じている」と言う言葉を聞いた影山は肩を震わせ笑う。
「もちろん、Aもな」
「！―――」
影山の脳裏にAと幸が浮かぶ。
響木の言った言葉の真意は、Aが円堂たちを信じているのか。A諸共円堂たちを信じているか、影山には分からなかった。
影山は響木の言葉の真意を掴めぬまま、歯を食いしばり無理矢理に口角を上げた。
「一つだけ教えてやろう。お前は人を信じすぎる、それが弱点さ」
響木はニカッと口角を上げる。
「いいや、それは俺の長所でな。お前は選手を信じることが出来ない、だから汚い手を使って勝つことしか出来ないんだ」
「心外だなぁ、いつ私が汚い手を使ったと言うのかな？ 証拠があるなら見せてもらおうか」
すると響木はお玉で影山の胸を押した。驚いた影山は軽く押されただけだと言うのに、一歩後ずさりし唖然とした。
「証拠はそこにある！ すべてはお前の胸の内にな！」
すると影山は、不気味な笑い声を小さく上げ手をポケットの中へ入れたしばらく笑い続けた。
「少しは変わったようだったから、利口になったのかと思えば…―――お前はお前だな。決勝戦でお前の愚かさを呪うことになるぞ？ 目の前で大切な円堂たちが倒されて行くのをお前は黙って見ていることしか出来ないんだ」
響木の脳裏には、ボロボロになり倒された円堂たちが浮かぶ。影山は肩をひくつかせ笑う。彼は笑いながら試合を楽しみにしていると、と言って響木に背を向けた。
「いや、円堂はすでに倒されているかもしれんが」
「何ッ？！」
影山は雷雷軒を後にした。
◇
「……A…何故まだサッカーを続ける…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 141人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
活字不足卍(プロフ) - ワタシコトシ24サイ(嘘) (2022年6月9日 1時) (
レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - おー!!楽しみにしているぞい!!そして下ネタ突っ込んで来るな〜 (2019年7月25日 18時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 作者さん、ボロくそ分かるぞそれ。確かに照美様は顔は美しいのに無印でゴッドノウズ撃つ時とても男らしいよな!!そして毎回私も叫んでいる!!←そしてそれについて姉さんや先輩と語りあっている← (2019年7月24日 8時) (レス) id: baae3e32b1 (このIDを非表示/違反報告)
歌音 - とても面白いです。続き楽しみにしています！ (2019年7月21日 15時) (レス) id: 60755d8909 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - はじめまして！毎日楽しく読ませてもらってます。私こういう小説大好きでしてこれからも更新頑張って下さい！(*´ω｀*) (2019年7月20日 9時) (レス) id: d3fece9e75 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：活字不足卍 | 作成日時：2019年7月19日 1時
