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st桃


「…あれ?北斗寝てるわ。」


慎太郎が暇だからと大喜利やらなぞなぞやら楽しい話題を作ってくれているバスの中。

まだ出発して数十分しか経っていないが、北斗の声は一切聞こえなかった。前に座っている樹が北斗の顔を覗き込んで寝ていることを確認。


「…安心してんのかな。表情がめちゃくちゃ柔らかいもん。」


樹は小声で微笑みながらそう言った。


「その襲ってきた奴の心当たりって無いの?」


いわもっちゃんの素朴な疑問にすぐに答えたのは慎太郎だった。


「あるとしたらYouTubeの撮影の時なんだよね。でも、スタジオには俺たち以外居なかったから、本当に分かんないの。」

「あの時の事、ジェシーがすげぇ気にしてたよ。自分のせいじゃ無いかって。」

「ジェシーが?なんで?」


あの日、2人での撮影を前に短く交わした会話を思い出して皆に伝えた。
もちろん、前方にいるスタッフに聞こえないように。


「そっか…。まあ、今んとこ何もなくて良かったな。」

「今日は俺たちもいる。SixTONESの皆も安心しろよ。」


SnowManの夫婦とも言える頼れる2人の言葉に胸が熱くなる。

俺たちって、周りの人に恵まれているんだな。


「なーんか、俺も眠くなってきたぁ〜…。」

「慎太郎半分寝てんじゃん。(笑)」

「俺も〜。」


夜のロケということもあり、皆して仮眠を取ることに。

俺は昼間まで家でゴロゴロしていたのもあって寝付きが悪かったが、覚えている限りいわもっちゃんとふっかの2人は寝ずに俺たちの事を優しい目で見守っていた。

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作者名:あんこ | 作成日時:2022年8月7日 19時

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