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「待ってたよ」
会議室の入り口でAを出迎えたのは野坂だった。親しみのある笑顔で彼女を部屋の中へ招くと、簡易に設けられた個別ブースの一つに案内する。
プライバシーの面もあるのだろう、一つ一つの机は数m毎に配置され衝立てまであった。二人が向かい合って座ると、次の瞬間にはそこが二人だけの空間になっていた。
「お疲れ様。クラスはどうだった？」
「想像より人数が多くて、ちょっとビックリしました。でも、一星君と同じクラスだったんです」
「そうか、なら僕も安心だよ」
相談とはほど遠い親密な会話。無理もない、二人の付き合いはもう一年近くになる。
何より二人の関係性は常軌を逸するようなもの、恐らくそう簡単に他人には理解してもらえない。
故に二人がお互いを認知していることは特定の人物しか知り得ない秘事なのだ。
「それにしても、悠馬くんは有名人なんですね」
「ん、どうしてそう思うの？」
「歓迎会の時、サッカー部の代表として悠馬くんがお話されてた時に、周りの人たちが悠馬くんはすごい人って話していたんです」
「そう。それはありがたいな」
「皆さんサッカー部の体験入部に参加するみたいですよ」
「あぁ…毎年人気みたいだね」
明日からの三日間、放課後に新入部員を募る為の体験入部会が開かれる。数ある部活動の中でサッカー部は最大の人気を誇り、毎年多くの新入生を受け入れている。
「Aさんは来てくれないの？」
「私は運動できませんし…」
「人数制限はあるけど、マネージャーを募集してるんだ。プレーヤーじゃなくて、僕達をサポートする方」
「そうなんですか？」
Aの反応に野坂は満足げな笑みを浮かべる。彼女が野坂の所属する部に興味を示すことなど端から分かっていたとでも言いたげに。
勿論、彼女はそんなことに気付きもしない。
「興味ある？」
「はい、少し。でも本当に私で務まるでしょうか…？」
「一日の仕事については説明するし、あまり惹かれなかったらそれで良い。部活は本当に興味があるものじゃないと続かないから」
「…それじゃあ、体験入部だけでも参加させて欲しいです」
「決まりだね。サッカー部の部室は今日配布された部活動の一覧表に書いてあるから、そこにおいで」
あ、それと。膝の上で鞄を抱き大人しく座る彼女に、野坂は付け加える。
「前から言っている通り、校内では僕達は他人同士だからね」
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです！続きを待ってます！(*´ω｀*) (2021年11月3日 4時) (
レス) @page43 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - かなりさん» お返事送れてすみません。いつもコメントありがとうございます！(* ´ ▽ ` *)今後も楽しんでいただけると幸いです。 (2020年7月7日 0時) (レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 更新おつかれさまです！もうドキドキして、ついにしたな〜と思いで嬉しい気持ちでいっぱいです！！これからの、展開がどうなってくるか、楽しみです！！これからも体に気をつけて頑張って下さい！ずっと応援しています！！ (2020年6月21日 13時) (レス) id: 49621f134d (このIDを非表示/違反報告)
輝(プロフ) - かなりさん» コメント毎回ありがとうございます！元気に過ごしてますよー、かなりさんも体調に気を付けて！応援に答えられるよう、頑張ります(*^-^) (2020年6月20日 11時) (レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
かなり - 更新おつかれさまです！最近体調はいかがですか？私は、この小説がずっと大好きで、心が救われる小説です！！このご時世大変な時なので、あまり無理しないで下さい！これも体に気をつけて頑張って下さい！ずっと応援しています！！ (2020年6月18日 15時) (レス) id: f70c6ae0d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：輝 | 作成日時：2020年5月2日 12時
