3 ページ3
｢なぁ、返事は？｣
さらに顔が近付いてくる。
顔が近い顔が近い！
こんな経験初めてで、口をパクパクさせていると、
｢なんやお前、金魚みたいな顔やな｣
治くんが少しだけ口角を上げて笑った。
｢え、あの！無理です！ごめんなさい！｣
｢はぁ？なんでや｣
たちまち不満そうな顔をする治くんに私は続けて言う。
｢え、だって私侑くんのことまだ好きやし…ていうか治くんのことよく知らないし…｣
｢なんや、やったら俺のこと知ったら付き合うてくれるんか｣
｢え、そういうことやな…｣
｢そういうことやな｣
なら決まりや、と言って笑う治くん。
何が決まったというのだろう、この一連の会話で…
｢今は二番目でもええから、付き合うて｣
｢え｣
｢お願い｣
治くんが真剣な顔で私の目を見つめる。なんだろう、急に心拍数が上がってきた。
｢わ、分かったから…！少し離れて！！｣
｢ほんまやな？それ、自分言うたからな？｣
ニヤッと笑う治くんはなんだかいたずらっ子みたいな表情で、
｢ほんなら帰ろ｣
そう言いながら治くんが私の手を引く。
｢え、ちょっと！｣
｢なんや、付き合うてるんやからこれくらい当然やろ｣
はよ行くで、と手を繋いだまま歩き出す治くん。
本当に強引な人だな、と思いながらも繋いだ手から伝わる治くんの体温に不覚にもドキドキしてしまうのだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 204人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハニーレモン - こちらこそ遅くなりました！待ってますのでぜひゆっくりでも投稿してください！！！ (2018年9月22日 0時) (
レス) id: 183d75f122 (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - ハニーレモンさん» コメ返しめちゃくちゃ遅くなってしまって申し訳ありません...。好きと言って頂けてとても嬉しいです〜！本当にありがとうございます！ (2018年8月20日 1時) (レス) id: 55aa156e2c (このIDを非表示/違反報告)
ハニーレモン - 好きです好きです！ (バグじゃないです)更新頑張ってください (2018年7月24日 21時) (レス) id: 97cbc8b5c6 (このIDを非表示/違反報告)
のる(プロフ) - ΨΨさん» コメントありがとうございます！最近更新が遅くなってしまい申し訳ありません...。温かいコメント、本当に嬉しいです。更新頑張りますね！！ (2018年7月17日 22時) (レス) id: 55aa156e2c (このIDを非表示/違反報告)
ΨΨ(プロフ) - 応援してます！更新頑張って下さい。 (2018年7月17日 21時) (レス) id: a5311d6cda (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のる | 作成日時：2018年7月4日 23時
