なんでも無い日に（些か乱暴に）探鉱者が届きました。【第五人格】 (ページ4)

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なんでも無い日に探鉱者と事情聴取しました。ページ4

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「シバサン……それ、何」

　私がもう一つの箱を開けていると、自分が眠っていた箱から出てきたノートン君が近づいてきた。「なに」と聞かれても、私も今開けたところだから分かっていない。
　ためしにひとつだけ取り出すことにした。どうやら布地みたいだ。紫色が基調とされていて、刺繍やフリルがついている。金色のサスペンダーみたいな物も入ってる。

「それ」
『あれ、これって……”魂を導く者”？』
「つまり、僕の衣装」

　どうやら箱の中に入っていたのはノートン君の衣装だ。今まで発表されている衣装っぽいし、見たことのある奴ばっかりだ。
　あ、これは”モグラ”！！
　”おかっぱ”！”おかっぱ”ちゃんはあるのかな？と箱の中身をひっくり返していると、ノートン君に肩を叩かれた。振り向けば、申し訳なさそうな顔でお腹を押さえていた。

「シバサン、お腹すいた」

　くそかわいい。

『わかりました。ご飯を食べながら、お話を聞かせてください』
「……だらしない顔」

　にへらぁっ、と笑って答えると、ノートン君が呆れた表情でそう言った。あんまり他人に興味がなさそうな彼がそう言うのだから、相当だらしの無い顔をしていたのだろう。
　なんか……ノートン君は何言っても可愛いなっていう「推し補正」がはいっちゃって、怒る気にもなれない。腹も立たないし。

『お好み焼きでも作ってきます！』
「オコノミヤキ……？」

　首を傾げているノートン君をしり目に、私はキッチンへと走っていった。

「変な子」

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