27点 -Side Norman- ページ28
僕の隣の空いた席を見て、ため息が漏れた。
今日はAちゃんが体調を崩しておやすみらしい。
大丈夫だろうか。
何もできることなどないとわかっていても、何かできることはないかと探してしまう。
もしかしたら、昨日から既に体調が悪かったのかもしれない。
それとも初日のAクラスで張り切りすぎていた…？
それに気付いて声をかけてあげられていたらよかったのに。
僕は浮かれていた。
一番乗りで学校に着いて、自分がAクラスなのはわかっていたのに、Aちゃんの名前を探すために掲示されていたクラス分けの紙を必死に探して。
AちゃんがAクラスになって、隣の席で、これから毎日会えることが楽しみだったんだ。
「…ねぇ、ノーマンくん。」
「……っあ、あぁ、うん、どうしたの？」
Aちゃんのことばかり考えていたせいで話しかけられていたのに反応するのが遅くなってしまった。
声の主を見る。
この子は確か…アリス、だったかな。
Aちゃんと仲のいい女の子だ。
1年生の頃からの友達で、きっと彼女がこのクラスに来れたのもAちゃんのおかげなんだろうな。
「ノーマンくんって、エマちゃんが好きなの？」
「………はい？」
思いがけない言葉に反応が遅れてしまう。
僕が、エマを？
「…どうなの？エマちゃんのことが好きなの？」
…あぁ、なんだか懐かしいな。
中学2年生の夏だったかな、クラスメイトの女子に夏休みが始まる前に勉強を教えて欲しいと言われて、小さな勉強会を開いた時だった。
「ノーマンくんってエマちゃんが好き、なんだよね？」
「え？…うーん、もちろんエマのことは大好きだけど…君の思ってるような好きじゃないよ。」
エマへの好きは、憧れのようなもので。
恋愛的な目でエマを見たことは一度もなかったし、エマは家族のような存在だった。
「そうなの…？じゃあ、私と付き合ってくれる？」
目の色が変わった目の前の女子を醜いと感じた。
「……どうして？」
「ノーマンくんってかっこいいなって思ってて。いつもテストで満点取っててすごいし、付き合いたいって思ったの！」
「悪いけど、」
あぁ、醜い。
どうせ顔だ。どうせ成績だ。
この学園で重要視されている成績の良い僕と付き合った自分を周りに自慢したいだけだ。
「外見で人を判断するような人とは付き合えないから。」
僕は「勉強会は終わり。帰るね。」と声をかけて教室を出て行った。
そんな日のことを思い出してしまう。
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りお(プロフ) - のまーんくんは、くさ (2021年5月31日 9時) (
レス) id: 3c42b7c772 (このIDを非表示/違反報告)
約ネバの壺(?) - ニヤニヤが止まらない辞められなぁい(?)ねぇ、ホントに生まれてきてくれてありがとうっ!ぼくちん(ぇ)感動しちゃった(余計なお世話)最高だぁ、更新復活待つよぉ(無理にとは言いません、自分のペースで投稿してください^^*) (2020年3月17日 22時) (レス) id: b160f4c76e (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - めっちゃニヤニヤ止まらないんですけど……どうしてくれるんですか。本当にこんな作品書いてくれてありがとうございます。更新復活待ってます！！！ (2019年12月22日 2時) (レス) id: e0cba1f570 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - ｛*美柑*}さん» コメントありがとうございます！終わりそうな気配を察知しちゃいました…？笑 引き続きお楽しみください！！ (2019年9月9日 16時) (レス) id: 1f21d8b5e1 (このIDを非表示/違反報告)
｛*美柑*} - もうすぐ終わっちゃいそう…続くよね！？続編っていうか付き合った後のお話も描いてほしいな！？私もノーマンくんとキスしたい………ずるい…夢主ちゃんになりたい……… (2019年9月9日 11時) (レス) id: 44879474c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ | 作成日時：2019年8月17日 22時
