12点 ページ13
「わり、聞くつもりはなかったんだが、抜けるタイミングを失って全部聞いちまった。」
私の後ろにはそこまで悪びれる様子もない黒髪の片目を隠した男子がいた。
…黒髪の、片目を隠した男子…？
『…っあ、もしかして、レイくん…！？』
数日前、アリスが言っていたAクラスのフルスコアの彼だ。
「え、俺のこと知ってんの」と言いながら隣に来る彼。
「ま、俺もお前のこと知ってるっちゃ知ってるけど。
まぁいい、話戻すぞ。
お前の判断は間違ってない。
あんな奴フッて正解だろ。」
私のことを知っている、という言葉に疑問を持ったが、まぁ同じ学園だし、隣のクラスだし、すれ違ったことはあるかもしれない。
『…でも、ほら、傷付けてたら』
「たら、何？
傷付けてたら、なんかあんの？
勝手に好意を寄せてきたのはあっちだろ、その好意を返してやれなくて傷付けられたって言われて、お前どーすんの。
好きでもない奴と、付き合うのかよ。」
レイくんは、何も間違ったことを言ってない。
本当に、その通りだ。
…でも、
『…謝ることなら、できると思う。
付き合うのは、ちょっと無理だけど…
傷付けちゃってごめんね、って言う事なら…できる、と思う。』
私の言葉にレイくんは目を見開いて固まった。
そして、堪えきれないと言うように笑い出した。
「っく、あっはははは！！！なんだそれ！！
謝るって…っあはは、お前何言ってんだよッ…ッふ、お前何も悪いことしてねぇのに…っくく、変な奴！」
思わずポカンとしてしまう。
…さっきまで笑う素振りなんて一切なかったし、ずっと真顔で話すから怖い人なのかと思ってたけど…こんな風に笑う人なんだ。
「でも、だ。
…いや、尚更だな。
あんなクズみたいな男と付き合う必要はねえよ。
ノーマンみたいな、誠実な奴と付き合え。」
笑い終わり、落ち着いたレイくんはそう言い放った。
突然出てきたノーマンくんの名前に「へっ？」とアホみたいな声を出してしまう。
『い、いやいや、え？待って待って、どうしてノーマンくん？話の脈絡がすごいことになってるよ！？』
「ノーマンは勉強もできるし、前に立って話すのも上手いし、わからないことがあれば答えを教えずに答えにたどり着くようにアドバイスをくれる。
頭の回転も早いしデリカシーもあるから気遣ってくれる。
な？いいと思わないか？」
ペラペラとノーマンくんの良さを話し出すレイくんを見て、「…え、あ、いいと思う…」と返すしかなかった。
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りお(プロフ) - のまーんくんは、くさ (2021年5月31日 9時) (
レス) id: 3c42b7c772 (このIDを非表示/違反報告)
約ネバの壺(?) - ニヤニヤが止まらない辞められなぁい(?)ねぇ、ホントに生まれてきてくれてありがとうっ!ぼくちん(ぇ)感動しちゃった(余計なお世話)最高だぁ、更新復活待つよぉ(無理にとは言いません、自分のペースで投稿してください^^*) (2020年3月17日 22時) (レス) id: b160f4c76e (このIDを非表示/違反報告)
ポップコーン(プロフ) - めっちゃニヤニヤ止まらないんですけど……どうしてくれるんですか。本当にこんな作品書いてくれてありがとうございます。更新復活待ってます！！！ (2019年12月22日 2時) (レス) id: e0cba1f570 (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - ｛*美柑*}さん» コメントありがとうございます！終わりそうな気配を察知しちゃいました…？笑 引き続きお楽しみください！！ (2019年9月9日 16時) (レス) id: 1f21d8b5e1 (このIDを非表示/違反報告)
｛*美柑*} - もうすぐ終わっちゃいそう…続くよね！？続編っていうか付き合った後のお話も描いてほしいな！？私もノーマンくんとキスしたい………ずるい…夢主ちゃんになりたい……… (2019年9月9日 11時) (レス) id: 44879474c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あんみつ | 作成日時：2019年8月17日 22時
